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第21回日本ホスピス・在宅ケア研究会in長崎

7月7日は七夕。「七」と「夕」で、何故、タナバタと読めるのでしょうか?東南アジア(ベトナム、台湾、中国、韓国、日本)の古来の節句のひとつとして、旧暦7月7日夜に行う棚機は、お盆の行事であったそうです。棚とは、お盆にあちらからお帰りになるご先祖がお休みになる棚で、ハタとはそれに飾る幡なのです。「七」日の「夕」を転用としても、何とも屁理屈的ですね。
七夕には、もう一つ、一年のこの夜だけ、織姫と牽牛がデート出来る話があります。こちらは、まず、中国南北朝時代(西暦439年から北魏の華北地方統一により、南北に王朝が存在した間、589年の隋統一まで)の書物に、この日には織姫と牽牛が会うと書かれているそうですが、さらに古い時代の物語に、「天の東に、天帝の娘の織女がいて、日夜、天女の雲錦を織るのに忙しく、お化粧する間もなかった。それを可哀想と思った天帝が、(天の)川の西の牽牛との結婚を許したところ、結婚後、機織りを止めてしまったとか。天帝はそれを怒って、川の東に戻し、一年に一度だけこの日に会うことを許したとあるのだそうです。女性は機織り、男性は牛を使って農耕、父の命令で結婚し、また離されるとは、ジェンダー問題的お話です。しかし、それが何故お盆行事と結びついているのか??? 調べてみます。
前置きが長くなりました。週末、長崎で開催された日本財団が長らく後援してまいりました「日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会」第21回に参加してまいりました。会場の長崎ブリック会館の入口には、日本語、英語、中国語、韓国語の記載【写真1】。

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【写真1】

そう、九州の各地とアジアの各国の親和性は、日本の他の地域とはとても違います。古来、ごく自然にグローバル化されているとでも云いましょうか。そして、地域の文化が豊かなところです。先週の金沢同様、まずは、七夕の飾り。会場にも笹が用意され、参加者が思い思いの言葉を書いていました。モチロン!!私も。そして懇親会では、長崎おくんちの代表、龍踊り【写真2】に会場が沸きました。

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【写真2】

さらに、地元の男女若い衆による太鼓、きれいどころの舞いなどなど、毎週、伝統文化と土地の美味を続けて堪能しました。もちろん、日本財団とともに、緩和ケア・ホスピスナース研修を長年運営してまいりましたわが笹川財団の今後の、さらにさらに充実した看護研修プログラム構想もしっかり検討して参りました。乞うご期待です。
悲しいお知らせをお許し下さい。
私どもの緩和ケア研修の一環としての「口腔ケア研究会」の企画運営を担って下さっていた静岡県立静岡がんセンター歯科口腔外科大田洋二郎先生が、過日、ご出張先のドイツで急逝されました。今回の日本ホスピス・在宅ケア研究会でもご講演の予定もありましたので、大会の始まりにあたり、ご冥福を祈り一同黙とうをささげました。

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笹川記念保健協力財団としても、早すぎる先生のお旅立ちを悼み、こころから哀悼の意を捧げます。
先生、ありがとうございました。そして、安らかにお眠り下さい。
喜多悦子