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Chair's Blog 会長ブログ ネコの目

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山火事と豪雪 世界には災害が蔓延している

昨年のお正月は能登の地震でした。今年は穏やかに時間が流れている・・・と思っていましたら、東北や日本海側では豪雪の便り、TVで見るかぎりですが、ひとひらふたひらハラハラといった風情ではなく、塊的な大きな雪がどかどかと落ちてきます。ため息がでます。が、東京でため息をついているだけで何もできないことが、また、気持ちをざわめかします。と申しますのは、それらの豪雪地でも日本財団在宅看護センターネットワークの仲間たちが日夜活動しています。もちろん、雪道での運転、移動はベテランですが、やっぱり心配・・・

日本の大雪(NHKより)

一方、アメリカ・カリフォルニア州では、2025年1月8日現在、ロサンゼルス郡の7か所で広域火災が続いています。CNNなどによりますと、消防士らは「記録上、最も歴史的な火災と戦っている。」との報道ですが、約13万人が避難命令を受けているそうです。日本では、ありがたいことに、近年、この規模の火事災害はないですね。既に数名の死者が報じられていますが、数千人規模で消火に当たっている消防士firefighters(火事とたたかう人)たちのご無事も、日本の豪雪地で雪かきをなさっている方々の安全も、同じように祈ります。

そしてどんな災害でも、災害前の前兆をとらえられればですが、まずは警告発出、的確な避難、そして安全な避難所を確保することが初期活動です。同時に公衆衛生的対応、飲料水と食糧、適正な保健と医療手段を確保することが大事です。

2025年1月8日現在 ロサンゼルス地区7か所の火事(BBC Newsより)

アメリカの火事現場では、約13万人が避難警告または避難命令の影響を受けています。そもそも、やや高級住宅地の多い山の手での火災ですから、おそらく人的被災の割には、物的損害が大きいのではないでしょうか?そしてこれらの住宅地では、やはり停電が発生しています。アメリカでは、電力は多数の中小規模企業があつかっていますが、ロサンゼルス水道電力局に関する120もの電力会社が電力再開に向けて働いているとか。

カリフォルニア州ロサンゼルスの山火事 強い風に煽られ制御不能の状態(The New York Timesより)
ロサンゼルス・ハリウッドヒル地区の火事 ヘリコプターからの放水(CNNより)
アルタデナ・イートン地区の火災(CNNより)
カリフォルニア州マリブ・パシフィックコーストハイウェイ沿いパリセ-ズ。火災で破壊された建物や車(CNNより)

では、火事の原因は何でしょうか?火事が広がった原因の一つは、異常な強風であることは確認済です。が・・・災害の一つとしての大規模山火事の原因は、大きくは自然発火と人為原因があります。前者には、①異常乾燥から落ち葉などが発火すること、②熱波・雷、火山噴火の飛び火があり、後者には、①人間の火の不始末・・・タバコ、たき火、焼き畑の火、②原野の開発開拓によるもの、③放火!があります。そして大型化し延焼が広がるのは、異常気象による干ばつ、降雨量の減少、防災機序の不備・・・などが指摘されています。

カリフォルニア州は、通常、冬季にはもっと降雨があるはずなのに2024年秋からは雨が降らないそうです。加えて、稀な強さの乾燥した風が吹き荒れ、そもそも異常に乾燥していることと相まって、とても燃えやすい環境ができているとか。
青森や日本海側の大雪を持ってゆけないかしら??と愚かなことを考えながら、ハラハラしつつ、かの地の火事を見ています。
皆さま、火の用心!!