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旅立ち

とても、とても重く、しかしとても、とても充実した一週間が過ぎました。
1月27日には、初の日本開催となったハンセン病の差別・偏見に対する啓発活動「グローバル・アピール」(宣言文)が開催されました。今年のカウンターパートは世界の看護師!! 国際看護師協会会長、日本看護協会会長、そしてハンセンにかかわりのある内外の多数看護師が一堂に会しました。

そして29日は、8ヵ月にわたる「日本財団在宅看護センター」《起業家育成事業の研修生の旅立ちの日》でした。北海道から九州にいたる、各地から、さまざまな経験と背景をもつ17名の看護師が、新しい地域包括医療制度の中で、重要な役割を担うであろう「在宅看護センター」の管理者を目指して集まったのは昨年6月でした。そして山あり谷あり、雨の日、嵐の日もあった8ヵ月を切磋琢磨して、この日を迎えました。

日本財団笹川陽平会長は、ひとりずつに親しく修了証書を手渡された後、ユーモアいっぱいの式辞を述べられました。和服姿もまじる一同は、先々週の開業計画発表時とは打って変わって寛いだ雰囲気ながら、顧客にも、スタッフにも、そして何より自分自身の仕事に責任を持ち、孤独にも立ち向かわねばならないリーダーとしての心得を説かれた会長のお言葉を真摯にうかがった様子でした。

そして、厚生労働省、日本看護協会、訪問看護財団からのご祝辞、祝電ご披露後には、研修生代表のお礼の言葉がありました。
「・・・講義を締めくくる最後の3日間、多磨全生園ハンセン病記念館見学、日本財団笹川陽平会長と笹川記念保健協力財団紀伊國献三会長、そして日本看護協会坂本すが会長のお話しが続き、21世紀を生きる看護師として、この研修が如何に時宜を得たもので、私たちにとっては必然であったことが、改めて、身に染みました。」
「私たちは、今、自分たちが生きる社会の仕組み、世界の動きの中での看護を考えるようになっています。そしていつの時代にも、その変化とニーズに合わせて、自らも常に変化し続けねばならない事、変化することで看護の真髄がまもられること、その意味では、安定はない事を痛感しました。」
「この東京での出会いは、私たちにとってどれほどの糧になったか。素晴らしい出会いの数々に想いを馳せると、この日本財団ビルで過ごした時間は、また、人生にとっても必然の1ページであったことに疑いの余地はありません。超高齢社会に突入しつある日本において、2025年問題の解決は最重要事項です。私たちは、この8ヵ月の学びによって強化した看護力を発揮し、地域にしぶとく定着し、そして発展します。史上最早の高齢社会を迎える日本において、世界のモデルケースになる『看護師が社会を変える』取り組みを、誠実に確実に行います。」と力強く宣言してくれました。 新たに旅立った17名の同志のご発展とご健勝を、切に願います。