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【WHOハンセン病制圧大使ニュースレター130号】ハンセン病のない世界の実現に向けて

プラボウォ大統領、ブディ保健大臣と面談(2026年1月16日、インドネシア)

2026年、私はWHOハンセン病制圧大使に就任して25年という節目を迎える。これまで127カ国を巡り、日数にして3700日余りをハンセン病制圧のための活動に力を尽くしてきた。

現在、コロナパンデミックの影響で一時的に活動が停滞し、各国で患者数が増加傾向にある。今一度各国におけるハンセン病制圧活動を活発化させるのが私の使命です。

本年1月には、世界第3位の患者数を抱えるインドネシアを訪問した。プラボウォ大統領やブディ保健大臣との会談の結果、制圧に向けた大きな契機とするべく、大統領出席の下で「ハンセン病全国会議」を開催することで合意した。続く2月にはインドを訪れ、法務・正義大臣とハンセン病にかかわる差別的な法律の撤廃について協議したほか、蔓延州の一つであるウッタル・プラデシュ州にて州レベルでの会議開催へ向けた意見交換を行った。そして3月には、ブラジルにてルラ大統領の理解を得て「ハンセン病ハイレベル会議」を開催し参加した。これは昨年来日したルラ大統領との合意に基づくものであり、具体的な対策が深く議論された。これら3カ国は、世界のハンセン病患者数の約80%を占めている。各国の指導者が参画する会議を通じて具体的な制圧策を講じることは、世界からハンセン病をなくするための不可欠の案件です。

3カ国以外にも、昨年、ネパール、スリランカにおいて大統領、首相出席のもと、ハンセン病全国会議を開催し、今年の世界ハンセン病の日は、ベルギー王妃のご理解のもと、教育インターナショナルと偏見や差別の撤廃のための第21回グローバルアピールを発出した。また、今年はブラジル・インドネシアに加えて、アフリカのエチオピアで保健大臣会議も予定している。

私は1月に87歳を迎えたが、志は今も青年のままである。「現場には問題点と答えがある」というモットーを胸に、病に苦しむ人々のために、最後の一人が救われるまで全身全霊で活動し続けたい。

WHOハンセン病制圧大使 笹川陽平