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軽石

沖縄に参りました。色々、お伝えしたいことはあります・・・が、まず、その影響が広がっている軽石の話を。

小笠原諸島の海底火山「福徳岡ノ場」が8月に噴火しました。

海の底のことは良く判っていないが故に、日本財団の『2030年までに世界の海底地形の100%解明へ 国際機関等と連携し「海底地形図」の完成に挑戦』プロジェクトが注目されているのですが、私などは、日本の領海で海底火山が爆発して、海上に頭が出れば、領地・領海が増えるかも・・・などと、せこい想いもありました。

10月になって、専門家グループが、噴出したマグマ量などの分析から、今回の爆発は、明治以降の国内火山噴火として最大クラス規模との分析結果を発表しました。その際には、もし、日本の国内の地上で、この規模の大噴火が起こっていたら・・・とちょっと姿勢を正しましたが、最近、この噴火での噴出軽石が沖縄や奄美に大量漂着しつつあり、同専門家たちは今後も続くおそれがあると指摘しています。

今回の沖縄訪問は、沖縄北部の名護市にある国立療養所沖縄愛楽園を表敬すること、同じく北部の今帰仁村(ナキジンソンと読みます)と南部那覇市およびその東側の南城市で開業している3名の「日本財団在宅看護センターネットワーク」仲間の近況や将来計画をうかがい、さらに南城市と連携しての子ども食堂活動を進めること、そして3月にネット講演して頂いた高山義浩先生との面談などなどでした。

琉球王国のグスクおよび関連遺産群として、ユネスコの世界遺産でもある今帰仁城のある今帰仁村へは、北部の中心都市名護市を通り抜けて、対岸に屋我地島を眺めつつ景色の良い湾岸外沿いを走る素敵なドライブなのです。

が、びっくりしました。普通なら、神秘的なエメラルド色からグリーンかかった美しい湾が一面茶色!!!

8月に、東京の南東1,000Kmにある小笠原諸島の一角の海底火山が爆発し、噴出した軽石が、はるばるこの沖縄に押し寄せているのです。しばらく前の報道で、沖縄本島北部の太平洋に面した・・・地図では沖縄本島の北の右側に位置する国頭村(クニガミソン)あたりに漂着し、港内を埋め尽くした軽石のために、漁船が出漁できなくなったとありましたが、西側の湾でも同じことが起こっています。小笠原諸島から沖縄は、直線距離で1,400Kmですが、軽石群は、約2ヵ月間の漂流後、ほぼ真西の沖縄に到ったのです。

おなじみのウィキペディアによりますと、軽石(pumice、パミス)とは、多孔質で密度の小さい火山砕屑物(火砕物)の一種で浮石あるいは浮岩ともいうとあります。その火山砕屑物の内、暗色のものはスコリアとよび、淡い色調のものが軽石で、4mm未満の微細なものはパミサイト(pumicite、軽石粉)と呼ぶそうです。

軽石は、噴出される溶岩中の水、炭酸ガス(二酸化炭素)、火山ガスが急速冷却減圧される際に泡となったまま固まってできます。アワのあと・・・気泡があるため、水より軽いものが多いために浮きます。が、水に浸しておくと比重が重くなって沈むこともあります。

その軽石の弊害です。

ウミガメやマンタの胃袋が軽石でいっぱいとの報道もありますが、エラ呼吸が主体の海中生物では消化器系の障害よりも、エラが詰まって呼吸困難での死が多いような気もします。また、今回うかがったのですが、水中で光合成を行っている生物は、海面に浮かんだ軽石のせいで、海中に光が差し込まず絶滅する危惧もあるとか。

さらに漁船だけでなく、あらゆる船のエンジンが、上述パミサイトを取り込んで故障するなど、色々な弊害が出始めています。

もちろん、軽石が役に立つこともあります。断熱性や遮音性があるため、建築に使用されるほか、皮膚の角化をこそげるのにも使われています・・・大した量ではありませんが。ローマ時代には、歯磨き粉として使われた記録もありますが、磨き過ぎたら歯がなくなるかも。また、床が石で出来る地域では、床やトイレ掃除にも使われているそうですが、何よりも使用料多いのは園芸用、多孔質で保水性が良いことを利用しての土壌改良用とか、栃木県鹿沼市の特産鹿沼土は軽石成分だそうです。

今回調べて分かったのは、漢方薬としての軽石使用もあるとか。

海浮石、水花、水泡石などと呼ばれ、清肺、去痰、利尿などに利用との記載があります。その他、咳止め、不安障害治療、皮膚の潰瘍は何となく判りますが、お酒酔いの薬にもなるとか・・・軽石を食べて?お酒を飲む・・・悪酔いしますね。

冗談はさておいて、東京湾にも迫っている軽石災害・・・何とか出来ないものでしょうか?