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オミクロンに立ち向かう地域の看護師たち

新型コロナウイルス感染による自宅療養者が26日午前0時時点で26万3,992人に上った、と厚生労働省の発表が報じられました。

笹川保健財団の仲間たちー「日本財団在宅看護ネットワーク」とは、おなじみの通信手段チャットワークを通じて、日々刻々、色々な情報を得ています。現在までの状況と問題は、以下のようにまとめられます。

2020年初頭第1波から第3波頃・・・今から考えれば、まだ余裕があった感もありますが、当時の問題は、情報収集、必要な資材・消耗品収集とあえて申せば、心構えの構築だったと申せます。

2021年第4波以降・・・医療施設や宿泊施設では対処できなくなって、感染者や発病者が自宅での隔離・加療を余儀なくされ、感染者(陽性者)は医療施設(隔離所)で、という方針が崩れはじめました。元々の病気で自宅療養している方が感染した場合や、感染発症しても入院出来ない方々のケアを街の在宅/訪問看護事業所が受けざるを得なくなり、新型コロナ感染者の自宅加療時のマニュアルが必須となり、しっかりした感染対策消耗品が急激に不足しました。財団では、超々簡易マニュアルを作成し、全国13,000余の訪問看護事務所にお送りしたほか、HPでも、今に至るまでアップしています。また、ネットワーク中には、関係財団の支援で幾ばくかの資材配布が出来ました。

2021年9月以降第5波・・・デルタ型がメインとなったものの、医療施設の体制が整備されたこと、ワクチン接種が進んだこと、必要資機材も行き渡ってきたことで、感染者数増の割に対応は粛々となされ、さらに良く判らないまま、急激に感染者が減少・・・ヤレヤレと思いつつこの年がおわりました。

年明けからのオミクロンによる第6波!今までにない4桁の感染者数、各地の今までとは異なる学校や保育所でのクラスター、学校や幼稚園が閉鎖され・・・発病はしていないものの家族の感染や濃厚接触者認定から在宅を強要される人が増えています。

この間の、在宅/訪問看護事業所と看護師たちの対応をまとめますと・・・

1.検査に対して・・・

なぜ、検査するのかの理解が不足していたスタッフも存在していた初期から、利用者だけでなく自分の家族や仲間の健康を護るには、検査が必須との理解に至るに差異があったものの、現在は、ほぼ、日常活動の一環として、検査を受入れられる状態に至っている。
が、問題は、検査の場のみならず、自己検査資材が著しく不足している・・・【今や、街の第一線でコロナ対策に従事しているにもかかわらず、巷の看護事業所への検査資材配布はほぼ無い!!仲間たちは、どこでどんな検査キットが入手可能か、ネットワークを駆使して情報交換しています。ネットワークでは、日本財団の行う首都圏4都県の高齢者施設対象の無料検査を活用させて頂いてきましたが、毎週1回では、安全を保障できなくなっています。何とか、いつでも、どこでも、必要にあわせて検査できる体制が、街の第一線・・・医療施設だけでなく、高リスクの高齢者に関わるエッセンシャルワーカー、在宅ケアに関与するスタッフは24時間、何時出動を要請されるか判りません、今、必須は検査資材です。

2.予防接種に対して・・・

人類初のRNAワクチンへの危惧もありましたが、ネットワークの情報では、特別の理由のない全員のワクチン接種が終わっています。第3回目も徐々に進行し、1月28日現在、回答のあった58施設(全体の76%)のほぼ全員が第3回も接種済みか、近日中に予定されており、2月中にほぼ100%完了の見込み・・・ホッとします。あえて申せば、止むを得ないとは云えましょうが、大・中医療施設だけでなく、開業医や診療所といった医師の関与のある施設に比し、看護師主導の訪問看護事業所への接種開始はかなり遅かった・・・ようです。

3.訪問活動について・・・

事務所内の換気、機器・書類の取扱い厳正化、マニュアル整備と訓練他、利用者宅は直行直帰し、高齢者や幼少児がいるスタッフを除外するといった勤務体制の工夫などなど、様々な知恵を駆使し、感染者や濃厚接触者へのケアを継続している事業所もあります。

時々刻々、全国110以上の事業所からの情報は、地域の人々のケアは、黙々と任務を果たす看護師に委ねられるところが増えていることを痛感しますが、あえて、以下を提言したいと思います。