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国会とパーリアメント 国政における女性の姿

令和4(2022)年1月17日から、会期150日間の予定で、第208回通常国会が開催されています。毎日、ニュースで、その日のトピックス的議題の討論場面をご覧になっているかと思いますが、残念ながら、あまり印象に残っていないのではないでしょうか?

さて、昨年度は、臨時国会2回と特別国会1回が開催されています。2021年10月4日から11日間の第205回臨時国会で衆議院が解散され、次の第206回特別国会はたった3日間、直前の総選挙の結果を受け岸田文雄首相が再任されました。約3週間開催された第207回臨時国会は16日間、第二次岸田内閣が成立し、あわせて新型コロナウイルス対策としての2021年度補正予算などがきまりました。そして現在の第208回通常国会です。質問者も回答者も、資料をご覧になりながらなので、正直に申しますと、ちょっと迫力に欠ける感、無きにしも非ず・・・ですが、いやしくも一国の国会、国の選良たる議員が、思い付きであれこれ発言することはあり得ない、当たり前といえば当たり前すぎますが、シッカリと遵守すべき基本でしょうか。質問も回答も、各省庁や、議題によっては、地方自治体や、新型コロナのように科学的専門家も関与されて出来上がるのでしょう。かつて国際協力に関する質疑のホンの末端を垣間見た経験から、ホントに、政治家とは大変な仕事、また、それを支える行政官もさらに大変ー膨大な法律や記録との整合性、数字の正確さ、社会ニーズへの妥当性、判りやすい表現などなど、国会が円滑に機能するということは、とても高度なシステムと知能が必要だと思っています。殊に、わが国など民主主義国家では、国の憲法の定める三権分立ー国会=立法、内閣=行政、裁判所=司法が、それぞれ独立機関として相互に抑制しあい、バランスを保って、権力濫用を防ぎ、国民の権利と自由を保障するーという基本的な機能をまもることによって機能している・・・はずです、と中学の社会科です。

その昔、昭和28(1953)年に、「バカヤロウ!!」解散というのがありました。中学生の私にも、かなり強い印象がありましたが、今その記録を読んでみますと、アアッそうだったのか・・・と納得できる首相と質問者の対話です。

といって、ここで国会の在り方を論じたいのではありません。もう少し、身近な印象です。
日本では、現在、コロナ対策が大きな問題ですが、日本の国会中継を見ていますと、ほとんど女性の姿が見えません。

一方、コロナ禍の中、特にロックダウンの最中に、首相官邸で、繰り返しパーティを開いていたことが発覚したことや、諸々の発言などに愛想をつかした?側近が次々に辞任し、窮地に立たれているボリス・ジョンソン英国首相が、いつものクシャクシャ髪姿で答弁されているイギリスの国会パーリアメントでは、保守党の首相の周辺、また、追及する側の労働党側を見ても、画面には、常に複数の女性の姿があります。

残念ながら、日本とは何と異なることか!と思います。実は、数年前、キャサリン妃がパトロンを務められた“Nursing Now”という看護の世界的プログラムに関して、その事務局を担当されたイギリス国会議員を表敬させて頂きました。

イギリスの国会の正式名は、グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国議会(Parliament of the United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland)で、本国だけでなくかつての植民地など、現在、英連邦とよばれる海外諸国53ヵ国の最高の立法府機関だそうです。

で、議会は上院(貴族院)と下院(庶民院)からなっており、首相は5年毎の選挙で選ばれる下院第一党の党首が務められます。数年間すったもんだの挙句、2019年、イギリス二人目の女性宰相テリーザー・メイ首相が辞任された後を継がれ、懸案のEU離脱をまとめられたのが現在のボリス・ジョンソン首相です。

残念なことですが、どの国の政治家にも、なんだかんだと、足を引っ張りたくなる事態が報じられています。ジョンソン首相は、特に側近中の側近が、昨日、批判的文書を公開して辞任され、相当、切羽詰まっておいでのようにも見えますが、新たな広報官と、グロリア・ゲイナーのヒット曲「私は生き延びる(“I Will Survive” 日本では「恋のサバイバル」)を歌われたとか・・・ま、ヤワな気持ちでは、最大の修羅場の連続であろう政治の長は務まらないのでしょうね。

恐らく、現在は、公的大手メディアだけでなく、と申すより、それらよりも、個人が、あえて申しますと、やや濫用し過ぎの感あるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS:Social Networking Service、Web上で色々なネットワーク使用が可能になるサービス)で、大小、時には些末な事々が面白おかしく瞬時に、多数者に伝わってしまうことで、色々な公的ダメージも生じているような気もします。知る権利もありますが、何を・・・がイマイチ明確ではないですね。

色々脱線しましたが、私が、今、申したいことは、簡単です。
いずれにせよ、二つの国の国会中継をチラ見しても、わが国の女性の進出の少なさが実感されます。

今年は参議院議員選挙があります。先日、電話による調査が当たりました。自分の今後は、それほど長くはないのですが、この国の将来とその時期を生き行く人々のためにも、シッカリと考えねばならないと思っています。