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ウクライナ その6 アフガニスタンとウクライナ・・・ロシアの侵攻

ロシアがウクライナに侵攻し、早くも2週間が過ぎました。

毎日TVで見る事態は発生してはならないことばかりです。ヨーロッパの東の端のウクライナは、肥沃な穀倉地帯と云われながら、GDPは3,700米ドル、世界の120位ですから、決して裕福な国ではありません。その国を、ロシアが侵略しているのです。

日々、人々の周りで、軍隊を含む武力による残虐行為が発生している地域は多数とは申しませんが、世界では複数国/地域で発生しています。そして、その多くの国/地域は、使用している武器を製造する力はありません。誰かが作った武器を、誰かがその地に運んでいるのです。もちろん、国防上の理由で購入することはありますが。

今回のロシアによるウクライナ侵攻は、世界有数の武力国が侵攻しています。自国製の武力を行使しています。自分で作ったから、好きに使ってよいなど、決して言えないのが武器ですが・・・

今回のウクライナ侵攻は、そもそも、ロシアの母なる地とも云われてきたウクライナが、近年、NATO(北大西洋条約機構)やEU(欧州連合)になびいていることへのロシアの情緒的のみならず政治的治安的いら立ちが潜在してるように思いますが、実際には、為政者の政治的経済的そして軍事的判断で事が始まりました。

かつてのアフガニスタン問題は、1979年12月のたった1週間で、全土を旧ソビエト連邦軍が制圧したことで始まりました。

それは、政権を担ってきた王族間の権力争いの隙をついたソビエトという社会主義国による侵略でしたが、今、振り返れば、冷戦構造最後の代理戦争ともいわれ、東西対立の局地化戦争でしたから、一方の雄ソビエト連邦が崩壊すると、なし崩し的に形が変わりました。が、侵略者だった東側ソ連軍に対するムジャヒディンを支援する西側国際社会の構造が、その後、現在にいたる混沌とした世界の治安問題の始まりであったように思えます。

思い返すと、ソビエト軍は10年にわたる駐留にもかかわらず、祖国へは何らポジティブな成果はなく、むしろ、その為に国が疲弊したようにみえます。兵士達のモチベーションも低下していましたから、1989年、当時勤務していたペシャワールのローカル新聞に掲載された嬉々として祖国に向かう兵士たちの写真をみて、何のための労力、年月、経費そしてこの若者たちの生活の浪費、と思いました。旧ロシア時代からの南下政策はあったとしても、アフガニスタン侵攻の本当の目的は何だったのか、今は明確に語れるものがないように思います。それが歴史なのでしょうが、アフガン国土は焦土と化し、国民の1/3以上 数百万の難民を生みだした・・・そして、聖戦士ともてはやされたムジャヒディンに続くタリバン、イスラム戦士、イスラム国・・・そのすべてが悪と断言はしませんが、今に続く、不安定なテロ文化を残したように思います。長年の侵攻は、1986年のチェルノブイリ原発事故とともに、本家ソビエトの消滅を加速させたとも申せます。

今回のウクライナ侵攻、どんな理由をいくら並べても、決して、肯定は出来ませんが、いくつか理由が報じられています。曰く、古来のロシア帝国の復活を目指すための併合の最初、かつてのソビエト連邦の一部に過ぎないウクライナが自立を目指すことの否定、そのウクライナのEU、NATO参加意向への反感、それはロシアからみれば、国境沿いに敵側NATO軍駐留を可能にする・・・そして数年来のロシアのウクライナ侵略への西側諸国の経済制裁への苛立ち・・・

だからといって、戦争を始める理由になるのでしょうか?先日見たTV映像では、戦争は軍隊と軍隊が戦うものだが、侵略者は民間人を攻撃していると泣きながら訴える女性の姿がありました。さらに病院への攻撃、避難回路の安全性確保問題、エスカレートは簡単ですが、容易に鎮まることはないのが戦争でしょうか。

相まみえる兵士にも家族がいて家庭があり郷里がある。けど、敵となった人々を殺め、その住まいを破壊する。

かつて人類史上最大の放射線事故だったチェルノブイリを支配し、そして南部ウクライナのザポロジエ原発も制圧する・・・それは戦略的には効果があるからなのでしょうが、正気の沙汰ではない・・・

【戦争を止めさせる】方法を、誰か発明して欲しい・・・