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今日は、世界保健の日

今から74年前の1948年4月7日、世界保健機関(World Health Organization : WHO)が設立されました。地球上のすべての人々の健康を増進し保護するために、お互いが、国として他の国々とも協力することを目的に設立された国際連合の中の専門機関のひとつです。1950年からこの日を記念して、世界保健の日となっています。

WHOの本部はスイスのジュネーブにあり、ヨーロッパ、アフリカ、東地中海地域、南東アジア、西大西洋地域そして南北アメリカの6地域にそれぞれ地域事務所をおき、また、必要な国には国事務所を置いて、地区や国々に特有な健康問題に対応する体制になっています。通常、WHOはそれに参加している国々の政府保健機関と連携して活動しています。例えば、日本は西太平洋地域に属しており、現在も流行が収まらないCOVID-19やその昔のポリオ、インフルエンザ、SARSなどの感染症対策では、マニラにある西太平洋地域事務所との連携で対策を実践します。が、日本にはWHO事務所はありません。また、多くの先進国にもWHO事務所は存在しません。それぞれの国の保健対応機関、例えば日本では厚生労働省といった、きちんと対処できる国には、特にWHO事務所が置かれていないのです。

現在もですが、過去2年間、日本だけでなく世界中が新型コロナに振り回されてきました。COVID‐19と命名された、肉眼でも、通常の顕微鏡でも見えない、極微細なウイルスの感染症が、私たちの健康、そして生活を脅かしています。結核や赤痢といった細菌の感染症、マラリアやトキソプラズマと云った原虫による感染症も沢山の寄生虫症も、世界ではまだ蔓延しています。

そして高血圧や心筋梗塞、脳卒中、さらに高齢化そのものも健康に障害を来します。その上、空気や水や食べ物が汚染されていることでも健康は脅かされますし、今、この瞬間にも発生している事故や殺人!!事件もあるかもしれません。さらに、1ヵ月を超えたウクライナへのロシアの襲撃・・・

戦争とは、国と国の武力による干渉であり、実際に戦争と規定される事態は多くはありません。が、いわゆる地域紛争・・・一国の中で、武力勢力がケンカ!!する事態は沢山あって、なかなか解決しません。規模は小さくとも、個々人にとっては戦争も地域紛争も同じです。延々と続いている事例は、シリア、リビア、イェーメン、エチオピア、マリ、アフガニスタン、トルコのクルド地帯もあります。そして国の軍隊が住民を攻撃するという事態が起こってしまったミャンマーもあります。

WHO憲章の前文には、健康の定義があります。

健康とは、身体的、精神的そして社会的にも完全に満たされた状態であって、単に病気がないとか病弱でないことではない。“Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.”」とあります。

このwell-beingの訳はとても難しい・・・何となく判るけど・・・と云う気がしますが、WHOは、この達成不可能な途方もない目的に向かって日夜努力することを義務付けらえた機関です。

短期間のWHO勤務経験でしたが、世界には多様な健康問題があること、その一つ一つに対処するだけでなく、地球という私たち人間と、その他の生物の棲家をどう護るか、個々人で何ができるか、何をすべきか、今年の健康の日をかけて、真剣に考えてみたいものです。なお、今年の世界的なテーマは、”Our planet, our health(私たちの地球、私たちの健康)“です。