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台風、ハリケーン、サイクロン

その昔、夏休みが終わる頃、溜まっていた宿題を大急ぎで片付け、書き忘れていた絵日記を必死に創作していた頃、台風が参りました。すごい風、家が揺れるほどの風圧、停電、雨戸の隙間から近隣のお宅の屋根瓦がトランプの札のようにパラパラ飛んでゆくのを眺めたこともありました。

報道では、2022年8月末、常に強い台風11号が、小笠原諸島の西の海上をさらに西に進んでいます。奄美地方では、31日夕方からうねりを伴った高波に警戒が必要です、とあります。

そもそも【台風】とは、熱帯地方で生まれた低気圧のうち、太平洋の北西部から南シナ海にあって、最大の秒単位風速17.2m/s(34ノット<kt>風力8)以上を云います。同じくもとは熱帯低気圧で、最大風速17m/s以上でも、北インド洋にあるものは【サイクロン】とよばれ、南太平洋や北太平洋(経度180度以東)また北大西洋に発生した熱帯低気圧で、最大風速33m/s(64 kt)以上のものは【ハリケーン】と呼びます。つまり台風、サイクロン、ハリケーンは同じ現象ですが、存在する場所で呼び名が異なります。

17年前の8月29日、自然災害に関わっているものには忘れられない大型ハリケーンがありました。2005年、ディキシージャズで高名なニューオーリンズを中心にメキシコ湾岸一帯を襲ったハリケーン カトリーナです。このハリケーンは、8月23日にフロリダ半島先端のマイアミの東約560kmのバハマ諸島あたりで熱帯低気圧として生まれ、2日間で勢力拡大し、熱帯嵐(トロピカルストーム)カトリーナと命名されました。その後、フロリダ州マイアミとその北西の保養地フォートローダーデールあたりに上陸、この時ですら時速119-154kmの暴風域だったそうで、フロリダ半島一帯に時速115kmの風が吹き荒れ、しかも激しい雨を伴った地域もあったと云います。

このハリケーンが急速に巨大化しスピードを増したのは、フロリダ半島に囲まれたメキシコ湾の海域がとても高温だったからだとされています。少しわかり難い図ですが、カトリーナ襲来時のメキシコ湾の海水温は、なんと35度付近に到っていました。体温36度の人なら、ぬるめのお風呂と同じ温度です。広大な海の温度が35度とは、今から17年も前でも、地球温暖化が激しく進行していたことを実感させられます。

ニューオーリンズは、全長は3,779km、アメリカで2番目に長く大きなミシシッピ川を、メキシコ湾岸から約160km遡った堆積地にあり、市街地の北部は湖、東側は広大な湿地帯です。しかもミシシッピ川はくねくねと蛇行しており、街のどこからでも川が見える感じもしましたが、市の約半分は水地帯とされています。海からはかなり離れていますが、海抜はマイナス2~6mと、やや低地帯です。南側からハリケーンの吹き寄せる風・雨を一手にためるような・・・高潮にも弱い地形でした。そして、街の80%が水没しました。先進国アメリカの、大都会が意外に自然災害に弱かった!と災害関係者も、ちょっとびっくりしました。
私は、翌年2006年に参りましたが、まだ多数の小中学校が閉鎖され、あるいは廃校化されていたり、多数の医師や看護師が転移してしまったために再開出来ない病院があると聞いて、ちょっとびっくりしたことを覚えています。

さて、気象庁によりますと、わが国の南を西進している台風11号は、30日午前9時には、小笠原諸島・父島の西の海上を1時間に35kmの速さで西に進んでいます。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45m、最大瞬間風速は65mです。

昔の台風は、熱帯地方で生まれて日本南方までは北もしくは北西に進み、沖縄付近で進路を北東に変えて、日本の九州、四国、時には紀伊半島に迫りました。最近は、異様な進路を取る台風が増えていますが、それは海水の温度によるのでしょうか?いずれにせよ、少し涼しくなったとは申せ、この夏の酷暑を思うと、地球全体の温暖化・・・より高熱化を何とかしないといけないと痛感します。それにしても、彼の地の戦争で放出されている武器からのエネルギーは、地球温暖化にどれ位関与しているのか、闘いの終結とともに、そんなことも気になりますね。