会長ブログChairman Blog

便利な世の中ですが・・・

先週来、転々としていましたが、何と便利になった世の中でしょうか!

まず、11月19、20日の両日、私には大事な二つの学会がバッティングしました。一つは、第37回日本国際保健医療学会学術大会、もう一つは、第12回日本在学看護学会学術集会でした。

コロナのおかげで、などとは申したくないのですが、この新しい感染症が世界を席巻して以来、恐らく、他分野でもそうなのでしょうが、ほとんどの会議はネット経由か、会場とネットのハイブリッドとなっています。なんと便利になったことかと思うと同時に、学会を理由に、開催地周辺を彷徨した若き日の不真面目だったけれども、何やかやの社会勉強、特にご当地の歴史や名物、人々の特性などを直に経験した日々を懐かしく思い出しています。

とても愉快だったことを二つ・・・
山口県で開催された学会、夏の終わりでした。私どもは、発表もそこそこに、天下の名勝秋吉台とその地下100メートルに広がるわが国屈指の大鍾乳洞「秋芳洞」を訪問しました。今と異なり、交通の便はそれほど良くはなく、かなり歩きました。が、洞窟内は、年中17度とか、ひんやりとしていて快適でした。洞内にうねうねと敷かれた板の通路をたどりました。天井からぶら下がる氷柱〈ツララ〉のような鍾乳石、床からの伸びている筍状のもの、天井からの水滴を受けながら、そろそろと歩きました。あまり定かに記憶はしていませんでしたが、確か「何とかヨコエビ」とよばれていた小さな生物を見せて頂きました。どなたからだったか、ガイドさんがおいでだったのかも記憶していませんが、その生物の名前は「エビ」とありますが、エビの種類ではなこと、甲殻類ではあるが、ダンゴムシに近いとうかがいました。なぜ、この生き物が記憶にあるかと申しますと、暗黒の洞内に生存し続けているため、目が退化しているとの説明があって、「人間の身体も使わないと退化するかもネェ・・・」などといったことからです。当時、「シコクメクラヨコエビ」とうかがったその生物は、最近と云ってもよい2018年に新種であることが判明し、研究者のお名前をとって「アカツカメクラヨコエビ(学名 Pseudocrangonyx akatsukai)」と命名されたとか・・・

そしてそんな興味深い生物に感動している際に、ヌゥッと出現されたのが高名な某大学副学長でした。もちろん、そこでめぐり会ったということは某副学長も、学会の場から抜け出しておられるのですが、少し・・・ではなく、こってりとお小言を頂き、涼しい洞窟内でさらに冷たい汗をしっかりかきました。

もう一つは、アルゼンチンで開催された国際血液学会でした。40年位前でした。初めから、学会会場にいなければならない口演発表を避けて、ポスター発表とし、学会会場にあった案内によって、ラプラタ川観光に参りました。この川は、1516年、当時の世界大国スペインの探検家航海者フアン・ディアス・デ・ソリスが、大西洋から太平洋に抜ける水路を求めて探検中に発見し、その目的をかなえるように「銀 la Plata」と命名したそうです。
大河であるラプラタ川は、ウルグアイ川、パラグアイ川、パラナ川とその支流で有名なイグアスの滝をもつイグアス川などたくさんの支流をもち、南アメリカ大陸の中で、パラアグアイ全土、ウルグアイの大部分、ボリビア南東部そしてブラジルとアルゼンチンの相当部を流域にもっています。うらうらとした南半球の陽光を受けての船旅は快適そのものでした。びっくりしたのは、学会の座長に名前のあった高名な学者たちの何人かが、ご夫妻で乗っておられたこと、学会会場にはどなたがおいでなのか・・・などと思いながら、船上でちょっとしたカンファレンスもどきもして下さいました。古き良き時代・・・ですね。

で、11月19、20日の二つの学会です。一つしかない身体は、東京で開催の日本在宅看護学会におきましたが、はるか愛知県で行われていた日本国際保健医療学会は、是非に聞きたい講演をネットで聞かせて頂きました。ほんとに便利な時代ですが、こんな学会のはしごではなく、同時参加など、不真面目?不謹慎?なことは、後期高齢者故に許されることにしておかねばならいと思います。

第37回日本国際保健医療学会大会長 柳澤理子 愛知県立大学看護学部教授と、
第12回日本在宅看護学会学術集会会長 川添高志 ケアプロ株式会社代表取締役社長、
ありがとうございました。