ビルの窓に、桜の花びらがくっついています。風にのって、お別れを告げに来たのでしょうか？

ウェザーニュースの桜開花予想3月29日発表をみますと、日本地図の2/3は、濃いピンク一色、桜は満開から散り始めのようです。毎年、南だと思っている九州の鹿児島や熊本、四国の高知あたりよりも、東京の方が、僅か1日ではありますが、開花は早いようです。

かつて住んだ福岡県は、九州と云えども日本海側のためでしょうか、冬、けっこう寒かったので、暖流や寒流・・・海流の影響もあるのでしょうね。福岡では、福岡市内の福岡城をとりまく舞鶴公園や北九州の小倉城なども見事でしたが、朝倉市秋月城の桜も素晴らしく・・・秋の紅葉も抜群でした。お城と桜、近代では小学校の校庭の桜・・・とても日本を感じます。

さて、東京では、上野公園は桜よりも人出で圧倒されますが、その昔勤務した国立国際医療研究センター時代、すぐ傍の箱根山に、外国人研修生の医師や看護師らと、コンビニのおにぎりと缶ビールなどを買い求めて、お花見に参ったりしました。箱根山、山とは申しますが、標高たった44.6m、麓が高い東側からですと登るとも云えないわずかの高さでした。この箱根山は、江戸時代の尾張徳川藩の領地で、回遊式庭園だったそうですが、その際に池を掘った、その土を積み上げたものでそうです。後に箱根山と呼ばれるようになったそうです。

3月、いずこの職場も、仕事の年度末、特に経理の締め切りに追われておられる方も多いことでしょう。暦年終わりの12月とは異なるあわただしさもありますが、何と申しても、子どもや学生中心の時期です。入園入学、進級進学そして卒園卒業、さらに就職・・・退職もありますが、そんな時期です。フフフと眺めるのは、花の下で、ちょっとおめかしされたご両親やおじぃちゃま、おばぁちゃまとの記念撮影の姿、ちらほらフェイスブックなどに投稿されている晴れ姿を拝見しますと、失礼ながら、嬉しいお顔は、ご両親・・・パパママ、そしておじじおばばさまですね。平和で素晴らしいことです。

私どもにはなじみの桜のように、葉っぱがなくて花だけの植物で、同じように大木で見事な木にジャカランダ（jacaranda）があります。私は、40年も昔、パキスタンに住んだ頃に、ジャカランダの並木をみてオオオッと思いました。最初は、桜と同じように葉っぱがなく花だけの見事な並木道だと思いましたが、明けても暮れても同じ状態で咲き続けているのに、ちょっと辟易したものでした。桜は、ほんの数日で散ってしまいますが。ジャカランダは延々咲き続けます。桜が潔いとしているのだとしたら、ジャカランダはしつっこいのでしょうか？

ジャカランダは、本来は南米産だそうですが、その後、アフリカ南部や中部でも大木の並木を見ましたし、もちろん、南米ボリビア、ブラジルでも、何本も咲き誇っているのを見た記憶があります。どの花もキレイとは思いますが、どちらか1本と云われると、桜・・・になりますね。
さて、後1日で令和4年度が終わります。めでたくご勤務を卒業される方、学校を卒業し新たな人生に入られる方々・・・幼稚園から高齢者まで、新たな人生の春が始まります。

でも、ウクライナの戦争は終わらず・・・あちこちとは申しませんが、金融不穏のニュースも聞こえます。私どもが享受している平穏で平和な日常が未来永劫保障されていないことは、歴史が物語っています。けれども、個々人が努力して、少しでもこの状態が続くように、大年寄りになった私が思うことは、次の世代、若い人々に、少しでもより良い日常が伝えられますように、努力することを忘れないようにすることです。

東京は、桜吹雪ですが、東北・・・仙台辺りや津軽、北海道はこれから・・・例年より早い開花と満開ですが、それが異常気象の所為でないことも祈りたいものです。