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「認知症と在宅看護」第2回講義は6月22日 大石智先生です。認知症基本法の公布をふまえて。

「認知症のある人と向き合う 診察室の対話から思いをひきだすヒント」大石智著(新興医学出版社)

先週、笹川保健財団主催の第1回目連続公開講座『認知症と在宅看護』で内田直樹先生の講演をうかがった明くる日、2023年6月16日に、「認知症基本法」が公布されました。

その理由は、「我が国における急速な高齢化の進展に伴い認知症の人が増加している現状等に鑑み、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策に関し、基本理念を定め、国、地方公共団体等の責務を明らかにし、及び認知症施策の推進に関する計画の策定について定めるとともに、認知症施策の基本となる事項を定めること等により、認知症施策を総合的かつ計画的に推進し、もって認知症の人を含めた国民一人一人がその個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会の実現を推進する必要がある。これが、この法律案を提出する理由である。」とあります。

笹川保健財団では、2023年度公開講座の第一弾として、先週から全5回に渡り、「認知症と在宅看護」をテーマに、医療法人すずらん会たろうクリニック院長内田直樹先生、北里大学医学部精神科学講師/相模原市認知症疾患医療センターセンター長大石智先生にご講演いただいております。

第1回目は、先週木曜日15日でしたが、その翌日16日に公布されたのが「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」です。超党派による議員立法で、認知症の人が尊厳を保持しつつ希望を持って暮らすことができるよう、認知症施策の充実を図ることを目的とするものです。

この法律は、4章37条からなっていますが、その第8条には、「国民の責務」として、「国民は、共生社会の実現を推進するために必要な認知症に関する正しい知識及び認知症の人に関する正しい理解を深めるとともに、共生社会の実現に寄与するよう努めなければならない。」と規定されています。

今回の公開講座シリーズは、皆様に、「認知症に関する正しい知識と正しい理解を深めていただく」という、正に時宜にかなった企画となりました。

大石先生も内田先生も、認知症(と、その周辺の病態)対処のための実践と研究に、日々、ご貢献されています。が、診療の場だけでなく、私どもの公開講座のように、主に保健専門家を対象とする講演会や学会のみならず、地域の人々にも、判りやすい解説を行っておられます。認知症が増えることは、高齢化社会では避けて通れません。

このシリーズは、第2回が明後日6月22日(木)ですが、その後、少し間を空け、7月13(木)、20(木)、26(水)日と続きます。(申込はコチラ

奮ってご参加下さい。