JP / EN

Chair's Blog 会長ブログ ネコの目

猫イメージ

エライ時代になりました!!

2016年、周りにそそのかされてマレー・シャナハン著、ドミニク・チェン監訳の『シンギュラリティ:人工知能から超知能へ』を読みました。もちろん!と偉そうにいう話ではありません。良く判らなかったです。

シンギュラリティ(Singularity 技術的特異点)とは、1980年代にAI(artificial intelligence 人工知能)研究家たちが使用しはじめた言葉で、人間と人工知能の臨界点、つまり、人間の脳と同レベルの人工知能AIが生まれる時点を表すそうです。2010年から少し後・・・現在の職場に移ったのが2013年なので、その前後ですが、この言葉を聞いた時、ヘェーエ・・・と思いました。便利になるのかな、いや、何か恐ろしい時代がはじまるのかな、とも。しかし人と同じくらい賢くなったAIはシンギュラリティという特異点を超えると加速度的に進化すると予測されているそうです。人間を超えて、機械がドンドン賢くなる・・・ウ~ム、ちょっと怖い・・・

この言葉を広めたのはヴァ-ナー・ヴィンジという数学者でまたSF(Science Fiction 科学的な空想に基づいた小説)作家だそうですが、この方は今から30年も昔、1993年に『The Coming Technological Singularity: How to Survive in the Post-Human Era(来たるべき技術的特異点:ポスト人類時代をどのように生き延びるか)』などという、恐ろしげなエッセイを書いておられます。

も一人、この分野でよく見るお名前があります。レイ・カーツワイル(Ray Kurzweil)です。この方もアメリカ人で、学者的な実務家のようですが、特にAIやその関係の進化予測で有名だそうです。カーツワイル先生は、AIの技術は指数関数的(簡単に云うと、1、2、3・・・ではなく、1、10、100、1000・・・と進むこと)に進化する・・・ではなく、もうそうなっている、技術の進歩は行きどまりがあったり緩やかになるのではなく、急速に加速している・・・だから、未来の予測は難しいとし、未来のある特定時点で技術が爆発的に進化し人間の知性と機械の知性が不可分となって、何か新しいモノが生まれる・・・それがシンギュラリティだとしています。この方は、少し神がかっておられるような気もしますが、人間は超越的知性を持つ存在となる可能性を示唆しておられます。恐ろしいのか、良いことなのか、私には判りません。

さらに、そのような新たな知性を活用すれば、ヒトの寿命はうーんと延長できる、そして健康を強化向上させられる(Bio-enhancement 生体強化)も可能だと仰せです。人口が減っても、130歳でも働ける・・・働いていないといけない・・・そして、ヒトの脳とコンピューターを直接つなぐこと(Direct Brain-Computer Interface)で、膨大な知識や情報を脳と機械が直感的に瞬時に共有すると予測しています。受験勉強なんか無用ですが、正しく人間の認識と知能が拡張される保証はありやなしや・・・良い方向につなげば膨大な良いことが出来る反面、悪いことに向かえば、人類は破滅するかも。

もちろん、こんな考えが全面的に受け入れられているわけではありませんし、この予測通りに動くかどうかもわかりませんが、とてつもない時代になったことは事実です。

最近、若い知人が、ネコ好きの私のためにChat GPTの次の世代のイラストをつくれる有料chatで江戸時代から近未来の日本のネコを描いてくれました。こんなこともできるのです、ね・・・私には使いこなせません。