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Chair's Blog 会長ブログ ネコの目

猫イメージ

勝負・・・勝ち負け

世界的な猛暑です。

アメリカのDeath Valley=死の谷、と名前からしてオドロオドロシイ国立公園では、今年7月17日の夜中の0時から1時のあいだの気温が華氏120度、摂氏48.7度を記録したそうです。また、この公園日中は摂氏50度を超えることが普通なので、午前10時以後の散歩は危険だからSTOP止めよ!との警告も出ています。散歩中に靴を失って、三度の火傷で救急搬送された人の報告もあります。

LAistのHPより
New ScientistのHPより

地球上全体が暑いのに、そんな時に、そんなところに行かなければ良いのに、と俗人は思います。そう申す私も、実は1979年11月に行きました・・・暑かったですが、死なないように水分をいっぱい積んだ友人の車でしたが。

そしてもっと熱いのはパリで進行している第33回オリンピックでしょうか?

豪華絢爛、芸術的でもあった開会式・・・パリを凝縮したようなエンターテインメント満載、その昔、聞きほれたエディット・ピアフとはいささか異なりましたが、稀有なスティッフパーソン症候群と発表していたセリーヌ・ディオンの『愛の賛歌』・・・エッフェル塔が映えました。

Paris 2024 Olympics HPより(パリ五輪開会式イメージ)

愛の賛歌・・・Hymne à l’amour・・・
「Le ciel bleu sur nous peut s’effondrer Et la terre peut bien s’écrouler
Peu m’importe si tu m’aimes Je me fous du monde entier
Tant qu’ l’amour inondra mes matins Tant que mon corps frémira sous tes mains
Peu m’importe les problems Mon amour puisque tu m’aimes」 
・・・その昔、一生懸命、歌詞を覚えました。

セリーヌ・ディオンが病んでいた・・・というスティッフパーソン症候群(stiff-person syndrome:SPS)は、身体が“stiff”・・・文字通り、躯幹部の筋肉が「硬く」なる、硬直する病気で、間欠的な筋硬直や痙攣がやがて全身に及ぶ自己免疫疾患・・・原因はよく判らない・・・病気です。2023年9月に発表された徳島大学などの調査では、100万人に一人か二人、女性に多く、しばしば1型糖尿病や特定の自己免疫疾患など、または特定のがん(最も多いのが乳がん、その他肺、腎、甲状腺、結腸のがんやホジキンリンパ腫)にも併発しているそうです。

でも、セリーヌ・ディオンの歌声は、朗々とパリの夜空に広がっていったようです。快癒されたのなら喜ばしいことです。

その後のマクロン大統領の宣言は短くて良かったですが、失礼ながら、今回もオリンピック委員会会長のご挨拶はちょいと長く感じました・・・ま、何日間もあるのですから、10分やそこらのご挨拶は是、良しとしますかね?

さて、絶対が保証されていないのがスポーツの勝ち・・・でしょうか。
自分自身の頑張りだけで結果が出る競技もないとは云えませんが、大概は競争相手がいる、相互いに競うことがスポーツの基本でしょうか。組み合わせ次第でもありますし、相手の調子、仕掛け方、ちょっとしたことの成り行き次第で番狂わせの勝ちやまた負けがあるのかもしれません。陸上の花形のような100メートル競走など、9秒○○と1秒以下を競っていますが、ほんとにちょっとしたことで○○は異なるでしょう。そんな短時間を競って何になる・・・と、ツッコミたくもなりますが、瞬きの間もない勝負です。

一方、体操のすごさ!
ぶらぶらするのが本質の吊り輪ではビッタ!!と停止しないといけないし、固定している鉄棒では止まってはいけないとか・・・体操の先達は意地悪度が高かったのですかね???

そういえば、毎度の昔話。50年以上も大昔ですが、体育学部の先生方が年齢と体力の推移を研究されるお手伝いをしたことがあります。打ち合わせに訪問した体育学部で、色々な道具や設備を見ました。その中でも平均台!!高さ1メートル20センチくらいだったでしょうか、幅はたったの10センチ・・・そんな上で色々な演技をなさる選手のすごさを思い圧倒されました。床の上に幅10センチを書いて、その上をまっすぐに歩けても、後ろ向きは不可能、まして跳躍して空中で回転するなど、絶対に無理なはなしですが、選手はそれをやってのけられます。

パリで、その平均台から落下しながらも演技を再開し、最後は美しい着地をされたシモーネ・A・バイルズ選手をみてちょっと胸がいっぱいになりました。先年の東京オリンピック時、ご自分のメンタル問題(Attention Deficit Hyperactivity Disorder ADHD注意欠陥・多動性障害がある)を公表されましたが、そもそもバイルズ選手は母がドラッグとアルコールの依存症だったため5歳時から祖父(母方)とそのお連れ合いに育てられた・・そうです。が、何と、世界選手権だけでメダル30個、うち23個は金メダルを獲得された史上最多メダリスト!オリンピックでも計11個、内金メダル7個のメダルを獲得しました。そして、現在進行中のアメリカ大統領選に関係して、「黒人の仕事が好きだ!」感動しますね。

NHKより、バイルズ選手はパリでは金3つ、銀1つを獲得!
バイルズ選手の平均台の演技

チラ見ですが、棒高跳びもすごい!男子棒高跳世界記録保持者 スウェーデンのアルマンド・デュプランティス選手が6m25をクリア、マンション2階建て・・・の屋上の高さ。バーを飛び越えて落ちられる下にはクッションがありますが、どんな感じなのでしょうか?ご自分の世界記録樹立9回目とか・・・

ほんとうに、スポーツの世界では、勝つにしても負けるにしても素晴らしい感動とそして栄光があります。TVの前で、思わず、ため息ではなく、声が出てしまうこともあります。
先般、申し上げたように、集中して戦争、紛争のことを書きたいと思っていますが、オリンピック、パラリンピックが済むまでは、美しい勝ち負けに没頭させて頂きます。