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ゴールデンウィーク

ゴールデンウィーク、メディアでは、新幹線や高速道路の混み具合、空港の親子連れや楽しそうな若者の姿が例年と同じように報道されています。でも、その交通機関は通常通り、いえ、それ以上に忙しそうですし、役所も学校も、病院や医療施設、郵便局も行政事務所もスーパーもコンビニも平常通りです。ゴールデンウィークをエンジョイ出来る人と出来ない・・・出来ないのか忙しいのか、どちらに入るか、入れるかでしょうか。

和製英語というより日本語の「ゴールデンウィーク」ですが、私の海外の知人の何人かは日本の桜シーズン後の少し長い休みと理解し、遊びに来ないとメイルをくれたりします。もっとも彼らはほぼ引退しており、毎日がゴールデンウィーク‐week、いえ、イヤー‐yearなのですが・・・

さて4月末の29日、その昔は昭和天皇の誕生日、5月3日の憲法記念日、5月5日のこどもの日は古くから休日でした。土曜日もお休みとなり、4日はみどりの日、さらに祝祭日と日曜が重なると月曜もお休みとなり、長いお休みが続く年が出ました。確か、数年前に10連休がありましたね。

そもそも、ゴールデンウィークは映画会社「大映(1942年1月27日に設立された大日本映画製作株式会社)」が集客目的で作成した宣伝用語だそうです。「大映」といえば、私が高校生だった頃、どのスター目当てだったかは記憶していませんが、京都太秦(うずまさ)の撮影所に通った友だちもいました。そしてそれよりも前、毎度の古い話題ですが、まだ、日本がさほど裕福でなかった時代に、その後世界のクロサワと呼ばれた黒澤明監督の大映映画『羅生門』が1951(昭26)年のヴェネツィア国際映画祭グランプリを、その翌年1952年にはアカデミー賞を受賞、さらに翌年には『雨月物語(溝口健二監督)』がヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞を受賞しました。思えば、日本的な映画ではありましたが、その頃の街の映画館はどこも満員、立ち見したことも懐かしい思い出であり、日本の国際化の初めの時代でもありました。

さて先年のコロナ禍ではICT(Information and Communication Technology 情報通信技術)の広がりもあって在宅勤務、在宅学習が広まりました。在宅勤務、在宅ワークとは自宅で仕事をすることですが、最近ではテレワーク/モバイルワーク(ICTを利用し時間や場所を有効活用する柔軟な働き方)という勤務形態もあり、その昔の電話ボックスのような小さな事務所用コーナーが駅などに置かれているところもあります。いずれにせよ、テレワークが広がると職場イメージも一変します。が、私のような古い人間はほとんど顔も見ないままの同僚といいましょうか、仕事仲間が当たり前の今日、組織の伝統や考え、仕事のやり方をどう伝達するのだろうと不安になります。

映画「羅生門」のポスター

お休みといえば、わが国の祝祭日は全部で何日あるでしょうか?
1月は1日の元旦と第二月曜日の成人の日、2月は11日の建国記念の日と23日の天皇誕生日、3月は年によって1、2日ずれますが、春分の日、今年は20日でした。そして4月は29日の昭和の日、そもそもは昭和天皇のお誕生日でした。5月は3日憲法記念日、4日みどりの日、5日こどもの日です。6月は祝祭日なし。7月は第三月曜日が海の日、8月は11日が山の日、9月は第三月曜日が敬老の日、そして秋分の日は、春の春分同様、年によって1日程度ずれますが、今年は23日です。10月は第二月曜日がスポーツの日、11月は3日が文化の日、23日が勤労感謝の日、12月はありませんが、27日頃から年末のお休みです。

さて今年2025年のゴールデンウィークです。4月26日の土曜日、または1日早めて25日金曜日から始めて、29日の昭和の日、または26日土曜日から始めて30日水曜日までの前期5日型と、5月2日金曜日から始めて3、4、5、6日4連休までの後期5日型、さらに最長は4月26日から28、30日に5月1、2日を休む11日型もあるのでしょうか?もっとも国内各地はインバウンドと呼ばれる外国人観光客が溢れていて、いずこもホテルは満杯でしかもお宿代は高騰していますね。所用で動く際のお宿探しに四苦八苦している方も多いですね。

ところで、調べてみてちょっとびっくりしたのですが、日本の祝祭日数16は、アメリカ、カナダの12日、フランスの11日、イギリスの10日、ドイツの9日に比べて多いです。が、いくつかのOECD(Organisation for Economic Cooperation and Development 経済協力開発機構。世界の国際経済全般を協議するための国際機関。本部はパリ)に加盟しているいわゆる先進国の過去5年間の平均年間休日数(法定有給休暇日数+公的祝日)をみると、フランス36日(法定有給休暇25日〈週5日勤務〉+公的祝日11日)、ドイツ29~33日(法定有給休暇 20日〈週5勤務〉+公的祝日9〜13日〈州によって異なる〉)、イギリス28日(法定有給休暇28日〈祝日を含〉+公的祝日8日〈地域で異なる〉)、アメリカは企業の意向で変動するそうですが、0~25日(法定有給休暇0〈連邦法の規定なし〉+連邦公的祝日10日)。日本は、法定有給休暇は勤続年数により10〜20日ですが、公的祝日(16日)を加え、平均26〜36日です。つまり、日本の実際の休暇日数はそれほど短くはないのですが、大型長期休暇は取りにくいようです。

話題はそれますが、今年1月の埼玉県八潮市下水管の晴により道路陥没事故(埼玉県HP)、昨日の京都市の水道管破損事故(NHKニュース)といったいわゆる都市インフラの老朽化や、無事故を誇ってきた新幹線の連結器のはずれ(日本経済新聞)、強風(3月26日、NHKニュース)やへび(4月30日、NHKニュース)が原因とは云え、長時間の停車・・・何か社会が変化しているような気もします。

ゴールデンウィークのお楽しみも良しとしますが、連休明けには気合を入れて新年度に立ち向かいたいものです。

東海道新幹線(新横浜にて)