会長ブログ Chair's Blog

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繰り返される豪雨禍と異常気象

7月上旬の豪雨禍が3年も続いています。
宮崎県えびの市では、先月末からの総雨量が1,000ミリを超えた・・・との報道もあります。たった4、5日で雨量1,000ミリとは、いたるところに深さ100センチ、つまり1メートルの深さの水が溜まった状態です。雨水はどこかに流れ去っているから、私たちは1メートルの水の中を歩かなくても済んでいるのですが、屋根の上に1メートル、道路にも1メートルの深さの水が溜まっている・・・と想像して下さい。びっくりですね。

繰り返えされる警報報道によって、今年は、避難指示を受けた人々の数が100万人を超えているにもかかわらず、大きな人災には至っていません。被災予防の成果ですが、そのために気象庁や各地のお役所、メディアの方々が、24時間体制でご勤務されていることを忘れてはならないと思います。

アジアでは、過去20年程度に限っても、インドから東南アジア、中国に至る地帯では、そもそもモンスーン/季節風にあわせた雨季がありますが、ここ毎年のように各地で豪雨禍が発生しています。世界を見てみますと、南極や北極の氷が異常な速さで溶けていること、2019年のヨーロッパでは、南フランスの小さな村ガラルグ=ル=モンテュで45.9度という、6月でなくとも考えもつかない気温が経験されたこと、少し北部のアンドラ公国、ルクセンブルク、ポーランド、チェコ共和国とドイツでは、これも6月月間最高気温記録が更新されつつあり、有名な高速自動車道路も、高温と高速では異常融解するので、減速規制が始まっていること、南フランスやスペインで多発している山火事は動物のフンの自然発火だとか・・・世界気象機関のHPには、真っ赤のヨーロッパが出ています。

こんな中、1863年3月3日に、エブラハム・リンカーンによって設立された由緒正しい!!科学者のボランティア的社会貢献のための拠点でもあるアメリカ科学アカデミー(National Academy of Sciences、NAS)が、6月18日に、傘下の3組織の「会長たちは気候変動の科学的証拠を確認した」との声明を発表しました。

それによると、「近年、気候の科学に関して、相当数の疑問が投げかけられています。国立アカデミーでは、その疑問に対処するために、それぞれ個別に発表されてきた科学的証拠のある報告論文を網羅しました。その結果、私どもは、気候変動に関するこれまでの科学的証拠と、気象科学の理解を深めるために貢献してくれている科学者たちの見解は支持できると表明します。

科学者たちは、沢山の科学的証拠から、長期間、主に人間による温室効果ガス排出が地球の気候を変えていると考えています。そして、気候変動の影響に関する証拠は明らかで、また、増えています。気温も地球表面の海洋の温度も上がっており、極端な異常現象の規模は巨大化し、頻度も増えています、私たちの国の沿岸では、海面が上昇しています。

国立アカデミーは、気候変動をさらによく理解し、そしてその変化の程度を抑制し、健康面を含む諸々への影響を抑える方法に焦点を当てて活動します。さらに、私たちで理解できたことは、より明確に発信し、人々にきちんと伝えねばならないとも認識しています。

そのため、2018年来、私ども国立アカデミーは、(行政など)意思決定者と一般市民に、判ったことをお伝えするに際して、膨大な仕事の成果を使いやすくするための試みも開始しました。さらに、しばしばお尋ねのある気候変動についての質問にも、明確かつ簡潔で根拠に基づいた回答ができるように、科学的な対話(コミュニケーション)を広げる努力も進めています。

気候変動には強固な科学的証拠があります。それをきちんと認め、その上で、社会の利益のためになるような行動することが重要だと考えます。

国立科学アカデミー会長 マルシア マクナット博士
国立工学アカデミー会長 C.D.モート,Jr博士
国立医学アカデミー会長 ビクター J.ゾウ 」

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