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Chair's Blog 会長ブログ ネコの目

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五月晴れ。コロナ災害は、まだ、終わらないけれど・・

中国湖北省武漢で、原因不明の肺炎が広がっているとのニュースに接したのは、まだ、お正月気分が抜けていなかった1月10日頃でした。それから4ヵ月、ダイヤモンド・プリンセス号という大型クルーズ船にへぇぇと思っている間に、ゾーニング(区分け)やレッドゾーン(赤地域=危険、汚染地域)とか検疫や隔離という、耳慣れない言葉が広がりました。そして、新型コロナウイルスはCOVID-19と命名され、パンデミック(世界大流行)となりました。そして、PCR検査とか抗体検査、さらに行動の制限がはじまり、最初は、おずおずだった密集、密閉、密接をさけることも極く普通となりました。緊急事態やロックダウン、ソーシャルディスタンス、ステイ・ホームもあたり前になりました。やればやれる!ことと、やらねばならないのでやる!が、その余波が問題ということも沢山あります。経済的な影響・・・国際保健稼業時代、「貧困は最大の病気・・・」でした。

さてさて、そうは言うものの、疫学的には、わが国では、第2の波の山を少し超えつつあるように見えます。そもそも山を作らなった国々もある一方、先進国と云われるにもかかわらず、多数感染者と死者が続いている国々もあります。そんな中で、世界中が一色化しているのがマスクですね。断固、マスクはしない!との決意を感じられるような国のトップもおいでですが、ここしばらく、世界のどの地域の写真をみても、人々の顔はマスクに覆われています。こんなこと、有史以来の現象ではないでしょうか。

何とも落ち着かない、不安な、そしてほとんどの会議や、私に関しては出張ごとがなくなったのですが、では暇かというとそうではなく、忙しいのかと云われると、それも違う・・・本当にヤキモキの数カ月でした。昨夜は、満月・・・2020年令和2年が、もう1/3も過ぎ去ったのです。けれども、元気で生きていることを感謝すべきですね、まず。

今年は、ゴールデン(golden)ではなく、ガマンウィークだったとおっしゃる方もありますが、新幹線も飛行機も、繁華街も公共交通機関にも人の気配がありません。こんな状態が、何時まで続くのかと、ちょっと不安になります。在宅勤務体制の私どもも、各部署で、定期的ネット会議が開かれてはいますが、新型コロナ災害後の日常、そして世界はまったく違ったものになるでしょう。少し古いですが、イスラエルの歴史学者、瞑想家で、ヘブライ大学の歴史学部教授で、世界的ベストセラー『サピエンス全史』やビル・ゲイツ氏が絶賛された『ホモ・デウス(神の人)』の著者ユバル・ノア・ハラリの二つの寄稿を添付します。ご覧になっている方もおいでかと思いますが、何度も読み返すべき洞察かと思います。

人類はコロナウイルスといかに闘うべきか――今こそグローバルな信頼と団結を(2020年3月15日「TIME」誌記事)

新型コロナウイルス後の世界―この嵐もやがて去る。だが、今行なう選択が、長年に及ぶ変化を私たちの生活にもたらしうる(2020年3月20日「フィナンシャル・タイムズ」紙)

それはさておき、五月。拙宅では、しょうぶ湯(お若い人はご存じでない・・・ググってみて下さい)と100円ショップの鯉のぼりで、季節を感じています。

そして、過日、止むを得ない所用で出かけた表参道、人出は激減でしたが、嬉しいことに、両側歩道のポールには、“Nursing Now”のエンブレムが閃いていました。

これを見ると、ちょっと溜息がでます・・・何たって、コロナがなければ、今日と明日は、世界の看護師連帯の“Nursing Now”に併せた国際フォーラムを開催していたはずなのですから。

会議は、来年1月に延期ですが、何たって、フローレンス・ナイチンゲール生誕200周年の2020年5月12日の前に、一大イベントをやりたかった!そのきっかけを奪ったのが新型コロナウイルス、ちょっとでなく、とても残念です。

が、新しい時代に向けて、第一歩を踏み出しましょう。

その200年の歴史、経過を踏まえ、看護師が社会を変える・・・新しい時代が動き出していると考えましょう。そして、何はともあれ、第一線の皆さま、それを支えて下さっている沢山のご関係者に感謝デス。