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We are family!私たちは家族!

WHO(世界保健機関)の総会は、例年5月末に開催されます。

今年は、新型コロナウイルスの世界的流行(パンデミック)の大波が押し寄せつつあった時期でした。限られた参加者による限られた少数必須項目の討議とコロナ対策が主体で、例年、世界のプライマリーヘルスケアに貢献した方々を顕彰する笹川健康賞の贈呈式もありませんでした。

で、今週、再びネットではありますが、第73回世界保健総会2020年Round-Up会議が始まっています。 その中から、ふたつの話題をご紹介します。

最初は「この機会」に、とWHO事務局長が紹介されたのは、2020年、ナイチンゲール生誕200周年を期しての国際看護師助産師年にあたり、60年の長い期間、看護師助産師を支援し、健康と人道に貢献してこられたヨルダンのプリンセス・ムーナへの感謝とWHO事務局長賞の贈呈でした。

プリンセス・ムーナは、元々英国のお生まれですが、先の国王フセインII世と結婚され、現在のアブダラII世のご母堂でもあります。長く看護師支援に携わられていることは広く知られていますし、ヨルダンには、プリンセスの名を冠した看護大学や、看護師奨学資金がありますので、今回の受賞は大いに納得です。一度、お目にかかったことがありますが、とてもとても緊張しました、当たり前ですが。

序でと云っては何ですが、WHOは、今年初めて、「世界看護師白書 State of the World’s Nursing Report – 2020」を発行しました。小さなコラムですが、その目次ページxxiには、愛知県小牧市で看多機・訪問看護ステーション「黒衣」を経営する仲間の岡良伸氏の写真が、本文14ページには、財団の行っている研修事業の紹介があります。ご高覧下さい。

もう一つの話題は、今回の総会のためのトンガ国の看護師たちのパフォーマンスです。このグループにも、事務局長賞が授与されましたが、もちろん、賞の理由は、今回のパフォーマンスではなく、小さな島国における看護の貢献です。
さて、そのパフォーマンスのタイトルは、「私たちは家族! We are family!」です。YouTubeでご覧になれます。

私たちは家族・・・私ども笹川保健財団は、創設にかかわった笹川良一翁の「世界は一家、人類は兄弟(姉妹)」に礎を置いています。

昨年生誕120年だった翁が、この言葉を述べられた最初は1939年にさかのぼります。はからずも、新型コロナパンデミックの今年、同じ発想の言葉を冠した歌・・・素敵なパフォーマンスが、WHO総会の開会を彩ったことを嬉しく、ちょっと誇らしく思い、ご紹介しました。