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日本財団在宅看護センター 起業家育成研修

The Nippon Foundation Home-Care Nursing Center Education and Training Program for Potential Entrepreneurs

看護師が社会を変える!

本研修は、看護師が在宅看護センターを起業・運営するための8か月の人材育成プログラムです。

8か月の研修の目的は、管理者・経営者としての覚悟と責任、地域社会を支える保健専門家マインドの涵養です。

研修期間中は、専門講師陣からの経営・マネジメント、財務、法務、労務、文章作成、研究法などに関する多様な講義と実習への参加を通じ、受講者仲間と共に起業家マインドを養っていきます。

実習は、2017年まで実施していた本研修の第1弾を受けて開業し、成果を上げている各地の日本財団在宅看護センターで行います。

8か月研修の最後にはそれぞれ開業計画を発表し、それが認められると修了証が与えられます。

研修修了後1年以内に開業することで、「日本財団在宅看護センターネットワーク」の一員として、メンバー同士様々な意見交換やアドバイスが行われたり、財団から研修や設備支援のサポートを得られるなど、研修修了後・開業後もゆるやかにつながりながら「看護師が社会を変える」の実現に向けて活動していただきます。

I . 概要

研修内容

在宅/訪問看護事業所開業に必要な講義

在宅看護センター起業に向け、多方面で活躍する講師陣を招き、在宅看護・医療や法制度等の知識に加え、人材管理・育成、経理事務など、起業・経営に必要なスキルも身に付けていきます。

起業を見据えた実習

本研修の修了者が管理する在宅/訪問看護事業所及び看護小規模多機能型居宅介護事業所を中心に実習を行います。個々の経験、起業予定地の地域性、希望等に合わせ、在宅/訪問看護の実務、経営者に必要な人事・経理の実務など、起業・経営に必要なノウハウの習得を目指します。

事業計画の作成・発表

講師によるコーチングを受けながら、起業に必要な「ビジョン」「経営方針」「中長期計画」「資金計画」などを作成し、修了前に発表を行います。

研修のカリキュラム構成

事業運営力

  • 経営マネジメント
  • 経理業務
  • 人事労務管理
  • 在宅看護業務をめぐる法的諸問題
  • 開業時の資金調達と計画書作成

看護実践力

  • フィジカルアセスメント
  • 呼吸器/循環器/消化器/神経系の機能と構造
  • 高齢者・障害者医療の特徴
  • 看護実践と理論
  • 生と死、ACP

行政社会力

  • 介護保険制度
  • 社会福祉総論
  • 人口減少時代の医療と福祉
  • 超高齢社会の医療介護政策

保健連携力

  • 相談機能を持った訪問看護
  • 訪問歯科と口腔ケア
  • 在宅における栄養管理支援
  • 地域医療連携室の役割と連携

その他

  • 修了者講義
  • 県外研修
  • シンポジウム参加
  • オリエンテーション

こんな方が受講しました!

40・50代が中心。20代からも挑戦可!
看護実践・管理経験のある20年以上が多い
在宅経験なしの受講者も多い!

※2014年度~2019年度実績

各方面で活躍する全国の修了者の声

第1期修了者 入澤亜希さん

 一般社団法人 葵の空 (東京都豊島区)

もともと、癌(がん)の専門病院に勤めていましたが、在宅看護にも関心がありました。今後の働き方やキャリアについて考えていたとき、笹川保健財団が取り組む起業家育成事業のチラシを見て、良い機会だから勉強しに行こうと思ったのがきっかけです。
研修を受けるまでは、経営の知識は全くなかったので、今まで知らなかったことをたくさん学べたことが収穫でした。また、看護師資格を持った経営者仲間ができた点も、在宅看護センターを開業するにあたり心強く感じましたし、今も運営を続けていられるのは、このネットワークのおかげだなと思っています。

第3期修了者 磯野祐子さん

 一般社団法人コ・クリエーション(神奈川県川崎市)

起業家育成事業の研修に参加しようと決意したのは、経営のことが学べるだけではなく、私がこれから看護において大切だと感じている公衆衛生や国際保健医療、地域看護について学びが深められると思ったからです。
笹川保健財団の起業家育成事業のチラシを見て、これらを学べないまま看護師として働き続けるのはもったいないと感じました。実際に研修で学んだことは、今の自分の看護の軸になっていますし、何より同じ経営者として相談できる先輩ができたことが心強いです。研修を受けなければ、築けなかった関係だと思います。

第6期修了者 金城里奈さん

 合同会社エリスリナ(沖縄県南城市)

私は、東京で訪問看護を経験し、地域づくりや在宅看護を学びました。地元沖縄で、「より良い地域づくりをしたい」と、家族とともに法人を設立しました。子どもの居場所づくりなどを運営しましたが、さまざまな壁にぶつかり、思い悩みました。友人から、起業家育成事業を紹介され、財団からの支援と開業後もつながれる仲間ができることに魅力を感じ、応募しました。個性的な同期と、毎日刺激的な講師・先輩方の講義や実習を受け、事業計画の立案・発表を行い、修了後訪問看護ステーションを開業できました。
開業後は、思うような運営ができない時や経営者として孤独感を感じる時があります。その時に支えになるのは何気なく連絡を取り合うことができる同期の存在です。また、事業展開に悩む時は、ネットワークや財団にも相談し、方向修正や調整を行うことができています。

Ⅱ . 募集要項

  1. 受講期間 : 2025年6月上旬~翌年1月 下旬(8か月間 )予定
  2. 募集人数 : 20名程度
  3. 受講料:40万円(テキスト代、実習・見学の出張費、学会参加費等含)※研修修了後、「日本財団在宅看護センター」として開業する際に開業支援金160万円とあわせて受講料相当額の40万円を支援します。
  4. 応募条件
    以下の3つの条件を満たすこと
    • 1)10年程度の臨床経験をもつ看護師
    • ・在宅/訪問看護の経験問わず。管理業務経験があれば望ましい。
    • 2)研修修了後、1年以内に自身が起業する意思がある方、もしくは現在、在宅/訪問看護事業所を経営・管理し、新たに「日本財団在宅看護センター」として事業所の機能強化・施設拡充を目指す方
    • 3)原則として8か月の全カリキュラムに参加が可能な方(研修修了認定には80%以上の出席および開業計画の発表が必要です。)
  5. 提出書類・応募方法
    • 提出書類 : ①申請書(顔写真貼付) ②看護師免許証写し(PDFファイル)
    • 応募方法 :
      • 申請書をこちらよりダウンロードの上、メールにて提出してください。(所定書式に限定する、郵送不可)
      • 提出先:community_health@shf.or.jp
  6. 選考方法
    • 1)一次選考/書類審査
    • 2)二次選考/面接(対面) 30分程度
    • 3)決定通知/採用決定次第メールにて個人に連絡 (採用・不採用通知メール)