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インドネシア 州レベル制圧活動促進 ~WHOハンセン病制圧大使のゴロンタロ州訪問~

笹川会長が誰と一緒にいるか、わかりますか?

ここは、インドネシアのスラウェシ島北部・ゴロンタロ州の空港です。ゴロンタロの民族衣装に身を包んだ男女の青年が、州知事書記官や州保健局長等とともに、歓迎してくれました。

ゴロンタロの風景

インドネシアは、インド、ブラジルに次ぎ、世界で3番目に患者が多い国で、年間17,000人ほどの方が病気を発症しています。「人口1万人あたり登録患者数1人未満」という病気の制圧基準を、2000年に国レベルで達成しているものの、州レベルでは全34州のうち、未だ12州が未制圧です。政府は、2020年までに全州での制圧達成を目標に掲げました。笹川会長は、WHOハンセン病制圧大使として、この政府の目標達成への試みを支援すべく、2016年末、全未制圧12州を訪問することを保健大臣に約しました。本年7月、北マルク州、北スラウェシ州を訪問し、先月11月には、ゴロンタロ州を訪問しました。

 
インドネシアの状況 – 未制圧州(赤)
州レベル制圧達成ロードマップ(保健省作成、2014年時点)

ゴロンタロ州は、未制圧12州のうち、明年2018年に制圧達成を目標とする3州の1つで、政府戦略の中で非常に優先順位の高い州です。年間の新規患者数は200人ほどですが、人口1万人あたりの患者数は2.29を示し、未だ1.0未満という制圧基準の達成は厳しい状況にあります。そこで、WHO、保健省と協働し、同州のハンセン病対策活動の一層の推進を念願して、蔓延地における患者発見活動を視察し、現場担当官等を激励するとともに、特に制圧達成の課題となっている偏見差別を是正するため、病気の正しい知識を伝えるための啓発活動に参加し、一般市民の理解の促進に努めました。

(※ハンセン病という病気と社会からの差別の双方への怖れから、初期症状に気が付いても病院へ行かず、診断が遅れるケースが多い。)

リンボト第12小学校での検診活動を視察激励
(※体育の授業前、体操着に着替える際に、学校の先生が体に斑紋がないかチェックしている)

出国前には、ジャカルタにて、ジャカルタ州知事アニス・バスウェダン氏、副大統領ユフス・カラ氏と会見し、回復者組織PerMaTaの代表を紹介しつつ、政府レベルでの病気への理解と、当事者と連携したサービスの重要性、ハンセン病対策活動への一層の支持を訴えました。

ジャカルタ州知事との会見 (左から、笹川会長、PerMaTa代表Paulus Manek氏、副代表Al Kadri氏、アニス州知事、ジャカルタ州保健局長)

これから、残る9つの未制圧州訪問と、回復者組織PerMaTaによる行政と連携した活動について紹介してゆきます。どうぞご期待ください!