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コートジボワールにおける学童皮膚検診活動

西アフリカに位置するコートジボワールは、マイコバクテリアによる感染症のブルーリ潰瘍(BU)およびハンセン病が蔓延しています。ブルーリ潰瘍の特徴として皮膚の潰瘍化があげられ、早期診断による治療が重要といえます。診断の遅れにより治療後、障がいが残るため、15歳未満の学童への早期診断、障がい予防への対策が必要とされています。
今回、N T D s( Neglected Tropical Diseases)の蔓延国における支援として、現地の学童皮膚検診プログラムの活動支援を行いました。

検診活動の成果および状況

アニェビ州Adzope地区で選定した16村の49の小学校で4歳~15歳の学童を対象に実施されました。
今回の検診活動で、ブルーリ潰瘍の患者は発見されませんでしたが、ハンセン病の患者が1名発見されました。12歳の女子でMB(多菌型)、障がいが少し進行しつつあることが分かりました。治療にはMDT治療薬を配布、地域のハンセン病プログラム担当が治療のフォローアップを行うことになりました。調査チームはさらに患者宅を訪問、家族全員の検査を行いましたが、本人以外の家族にハンセン病の兆候は見られませんでした。
検診を受けた学童の80%が皮膚部分の感染症(白癬)が認められましたが、ブルーリ潰瘍とハンセン病は蔓延していない地域であることが明らかとなりました。

本活動は「地域社会における持続可能なプロジェクト」を目指しており、病気に対する予防、発見後の治療体制確立、フォローアップ実施の基礎を構築できたといえます。

ハンセン病の診断を受ける12歳の女子