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84号 大使メッセージ:世界ハンセン病の日を期して

毎年1月の最後の日曜日は世界ハンセン病の日である。バチカンでは、フランシス法王自ら1月29日の日曜日の一般ミサのメッセージの中で「ハンセン病は、いまだにもっとも恐れられる病のひとつであり、貧者や恵まれない人たちを襲います。この病気と闘うことは重要なことであり、それが生み出す差別と闘うことも重要です。」と諭された。

翌1月30日の月曜日、インドではマハトマ・ガンジーの死を悼む日であると同時にインドにおけるハンセン病の日でもある。この日ニューデリーから、第12回目となるグローバル・アピールを発表した。

今回のアピールは、列国議会同盟(IPU)の賛同を得て発出した。
サベル・チャウドリーIPU会長は、「法律を起案、廃案し、予算を配分し、政策を実行することにより変化を起こす力をもつのが議会である。笹川氏はモーターバイクの前輪は病気を制圧すること、後輪は偏見や差別を撤廃することと説明したが、それを動かすにはエンジンが必要だ。議会はそのエンジンとなれるのである」と力強く話された。

グローバル・アピール発表式典には、モディ・インド首相がビデオ・メッセージを寄せてくださり、「インドでは2005年には公衆衛生上の問題としてのハンセン病の制圧は達成されたがいまなお隠れた患者が多い。そこで政府は2016年に特別に患者発見活動を実施し、32000人の新患を発見したところである。患者が尊厳ある生活を送れるようにすることがマハトマ・ガンジーの抱いた夢であった。尊厳の回復と差別の撤廃を目指すこのグローバル・アピールを喜び努力に感謝する」と述べられた。

世界ハンセン病の日を期して、世界で重要な位置を占める宗教、各国議会を代表する組織、そしてインド首相が示したコミットメントは、長年にわたりハンセン病の制圧と差別の撤廃への道のりを歩んできたわれわれにとって最大級の支援である。この力をもとに、さらなる歩みを皆さんと共に進めてゆきたい。

WHOハンセン病制圧大使 笹川 陽平

84号PDF

MESSAGE: A World Leprosy Day to Remember(世界ハンセン病の日を期して)

GLOBAL APPEAL 2017: The Power of the Legislature

‘THE 3 Ps’

INTERVIEW: Taking Aim at Disability

AMBASSADOR’S JOURNAL: Visits to Indonesia and India

MAKING UP FOR LOST TIME

NEWS: Another Step Forward

FROM THE EDITORS: EYES FILLED WITH HOPE