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【プレスリリース】世界初、ハンセン病をテーマにした映画祭 アルマウェル・ハンセン国際映画祭開催

笹川ハンセン病イニシアチブは、ノルウェーのベルゲン国際映画祭(BIFF)と共催で、2023年10月24日(火)から26日(木)に、世界初となる、アルマウェル・ハンセン国際映画祭をベルゲン市で開催します。この映画祭は、ベルゲン出身のハンセン博士によるらい菌の発見から150年を記念するイベントとして、ベルゲン大学とベルゲンハンセン病ミュージアムの協力を得て実施されます。

アルマウェル・ハンセン国際映画祭:世界初のハンセン病をテーマにした映画祭

映画祭では、長い歴史を持つハンセン病問題に光をあて、現代のハンセン病患者・回復者やその周囲の人々を描いた長編映画4本と短編映画2本が厳選されました。映画祭の上映は、通常の映画館だけでなく、ベルゲンのハンセン病ミュージアムでも行われます。さらに、学校向けのプログラムも用意されています。

ベルゲン国際映画祭ディレクターのトーア・フォッセ氏は、次のように述べました。「この映画祭は、今なお多くの国で蔓延しているハンセン病問題をテーマとした世界初の映画祭です。ベルゲン出身のアルマウェル・ハンセン博士がらい菌を発見してから150周年の記念すべき年を、この映画祭で締めくくることができ光栄です」

WHOハンセン病制圧大使の笹川陽平氏は、「ハンセン病と向き合ってきた人々の過去の体験から学ぶことは多いと思います。映画祭を通じてそれを感じていただければと思います」と語り、「ハンセン病は病気であると同時に、今なお世界中で数百万人が苦しんでいる深刻な人権問題でもあります。映画をご覧になった方々が、ハンセン病患者を孤立させてきた根深い偏見と差別を理解し、誰一人取り残されることのない世界を作るために、それぞれの役割を少しでも果たしてくださることを願っています」と述べました。

ノルウェーでは、ハンセン病の原因であるらい菌がベルゲンで発見されたにもかかわらず、ハンセン病の現状やハンセン病にまつわる偏見や差別についての認識が低いといっても過言ではありません。笹川ハンセン病イニシアチブとベルゲン国際映画祭は、この映画祭を通じて、ハンセン病に関する理解を促進し、誤解や差別をなくす機会となることに貢献します。

2023年10月23日(月)には、映画祭のプレイベントとして、ベルゲンハンセン病ミュージアムにて、短編映画『チルドレンオブレプロシー』と『ヴィレッジ』を上映し、中国とブラジルの近代のハンセン病回復者の居住区を紹介します。

映画祭は、2023年10月24日(火)に公式に開幕し、レセプションが行われます。レセプション後は、ドキュメンタリー映画『ラストマイル』を上映します。この映画は、WHOハンセン病制圧大使である笹川陽平氏が、ハンセン病の撲滅と、ハンセン病にまつわる偏見や差別をなくすための国際的な活動を記録したものです。笹川氏はレセプションと『ラストマイル』の上映会に出席します。

他にも、国際的に高く評価されている『モーターサイクル・ダイアリーズ』『ヨメディン』『あん』も上映します。これらの作品はすべて、ハンセン病にまつわる偏見や差別がテーマとなっています。

映画祭についての詳細はこちらをご覧ください。

笹川ハンセン病イニシアチブについて
笹川ハンセン病イニシアチブは、笹川陽平WHOハンセン病制圧大使と笹川保健財団および日本財団がハンセン病のない世界の実現を目指す戦略的アライアンスです。「ハンセン病ゼロ」という目標を掲げ、ハンセン病による苦しみのない世界の実現を目指しています。

ベルゲン国際映画祭(BIFF)について
ベルゲン国際映画祭(以下、BIFF)は、毎年150本以上のドキュメンタリー映画やフィクション映画を上映するノルウェー最大の映画祭です。BIFFはドキュメンタリーに特化した映画祭でありながら、フィクションや短編映画なども上映します。今年は映画祭の一環としてアルマウェル・ハンセン国際映画祭も開催します。