[カンボジア]地域のヘルスワーカーの研修
対象地域:シェムリアップなど7州
協力先:カンボジア保健省
カンボジアでは1990年代初頭まで、約20年にわたって激しい内戦が続きました。長く厳しい内戦の混乱の中でハンセン病対策の推進は困難を極め、平和を取り戻した後も、正確な患者数の把握や多剤併用療法(MDT)の普及が最大の課題となっていました。
カンボジアでは、病気やけがをした人が一番初めに訪れるのは地域のヘルスセンターですが、当時のヘルスセンターには、ハンセン病についての正しい知識を持ち合わせた医療従事者がほとんどいませんでした。そのため、患者の発見が遅れ、それが症状の重症化や障がいにつながるケースが数多く報告されていました。最前線の医療現場で働くヘルスワーカーが正しい知識を持ち、患者の早期発見や一般社会に対する啓発活動を主導する必要があったのです。
そこで当財団では、カンボジア保健省の要請を受け、ヘルスワーカーに対する短期研修を実施しました。研修では、7州約200名のヘルスワーカーがそれぞれの地域に集められ、ハンセン病に関する基礎知識から診断方法、治療方法や一般社会に対する啓発の必要性などについて学びました。研修を終えたヘルスワーカーは、その後それぞれの持ち場に戻り、ハンセン病の早期発見と適切な治療、正しい知識の普及に努めています。当財団では、このほかヘルスワーカーのフィールド訪問用車両や医薬品の供与も支援しました。
期間 | 2000年度 |
対象地域 | シェムリアップなど7州 |
協力先 | カンボジア保健省 |