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在宅看護事業:2016年秋 九州研修(鹿児島・宮崎・熊本)

活動地域:

~「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業3期生レポートより①~

「11月20日から4泊5日で実施された九州研修は、鹿児島と宮崎の在宅医療現場の見学・講義、熊本地震被災支援現場の視察と支援活動参加の2構成でした。

地域医療で長年活動されてきた先輩方の実践と、発災から半年が経過した熊本において、支援に求められるものや問題が変化してきている現状を学び、経営者としての視点で考えさせられる機会を得られました。私は九州出身ということもあり、それぞれの県に何度も訪れたことはありましたが、私が現在暮らす北海道と比較し面積は狭いものの、6県それぞれに歴史や文化に特徴があるという点は共通しています。南九州地区をバスで横断しながらの研修は、体力的にはややハードではありましたが、九州の魅力や地域性を理解しこれからの活動にいかせる研修内容となりました。

見学地のひとつである日本初のホームホスピス、宮崎かあさんの家http://www.npo-hhm.jp/past/index.htmは、地域の高齢者や障がい者が暮らす場を作るために、介護が必要になった単身高齢者宅を他の高齢者に生活してもらいながら住宅ごとお借りして始められました。家をそのまま活かしたことで、その方の地域での信頼関係やコミュニティがプラスに作用していることや、安定経営やケアが行き届く定員数と市内4か所に点在させて運営されていることを代表の市原さんからうかがった後、実際に二か所を見学しました。利用者の要介護度は高いですが、本人の生きる力を引き出し不必要な医療を提供しないよう、看護師が介護者を指導して互いの専門性を発揮できるよう工夫されていることと、組織が毎年寄付や助成を受け学びあい発展しているということが理解できました。(3期生 片岡)」

~「日本財団在宅看護センター」起業家育成事業3期生のレポートより②~

「震度7の地震を二日にわたり受けた益城町を11月23日、24日に訪れました。甚大な被害後の日本財団による支援の本拠地となった、日本財団災害復興支援センター 熊本本部の梅谷センター長さんより、今までの状況とニーズ調査方法、迅速な支援対策と内容(http://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/kumamoto/)、また災難が起きた時の他組織とのネットワーク作りの重要性を教えていただきました。

500世帯を超えるテクノ団地(大規模仮設住宅)は、住宅が整然と並び建物は街を形成していました。官民の一体となり迅速に対応したことで居住の提供がなされ、スーパーや、人が集う場もありました。そこでは、キャンナス熊本の看護師が中心に2名のドクターが加わり保健相談会を月一回で継続しており、我々3期生も加わり、仮設住宅の住民の方々の相談会への呼び込みや、健康に関する相談を看護師として実際に伺う機会をいただきました。相談会に参加された住民の方々には、日々の生活のあり方を笑顔で話されながらも、不安の表出をされる方もおられ、これからも向き合い関心を持ち続けて欲しいとの思いが感じられました。

震災の直後から、衣食住医療において、立場や組織を超えて継続的に関わるシステムが重要であり、何時かは在宅看護センターも一端を担える力をつけられたらと切に感じました。(3期生 佐伯)」