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日本財団ホスピスナース研修会を開催しました。

当財団では、質の高い緩和ケアを実践できる看護師の育成を目指し、認定看護師教育課程(緩和ケア・訪問看護)を中心に、研修の修了者約3,300人によるネットワークを構築、メンバーを対象に、同じ志を目指す日本財団ホスピスナースをつなぐ会として研修会を開催しています。

去る10月29日30日、地方研修会として「病を抱え生きる人を支えるケア」について学ぶ1泊2日の研修を行いました。初日は日本初の独立型ホスピス(緩和ケア病棟)であるピースハウス病院http://www.peacehouse.jp/ において、松島たつ子先生(一般財団法人ライフ・プラニング・センター ピースハウス ホスピス教育研究所 所長)より、講義やグループワークや施設見学を通し、その多様な取り組みや、エンド・オブ・ライフケアに携わるスタッフの喪失と悲嘆、そのケアついて学びました。

2日目は昨年に続き、当財団事業のひとつであるハンセン病について知る機会として、2施設を訪問しました。日本初のハンセン病の治療所である神山復生病院http://www.fukusei.jp/ではその長い歴史を知る数々の資料に触れ、加えて、ホスピス病棟で実践しているケアの実際を見学しました。

続いて、駿河療養所http://www.nhds.go.jp/~suruga2/を訪問し、ハンセン病に起因する二次的障害や合併症を抱える療養者のお一人である小鹿美佐雄自治会長から社会の差別や偏見による苦難の中にありながらも地域との共存を目指す活動が紹介されました。また、日々の療養者のケアを担う看護師からは、高齢化する入所者に対するより高度で複雑化する医療や看護についてお話しいただきました。最後に所内にある納骨堂を訪れ、参加者全員で鎮魂の祈りを捧げました。

参加者のアンケートから、訪問した3施設はそれぞれに全く違った目的や機能を持ち合わせていますが、そこに共通する「病を抱え生きる人を支えるケア」について、ホスピスナースとして、看護師として、今後の役割や展望を共有するきっかけになったようです。