JP / EN

News 新着情報

[ネパール]回復者の経済自立促進プロジェクト

カトマンズ市より13キロ南方にコカナ・ハンセン病療養所があります。1850年代前半にハンセン病患者を隔離するために設立され、以前は国立の療養所でしたが、1984年以降NGOにより運営管理されています。122世帯274名が暮らし、そのうち154名が回復者です(2005年時)。

療養所に暮らす回復者は国からの生活補助金および食糧などの物資を受けています。しかし、その生活補助の金額や内容は日常生活を送る上で決して十分とはいえませんでした。長年にわたり貧窮の生活が続いた結果、多くの住民は生活に希望を持てず、ただ日々を送るのみの状態となっていました。

こうした状況を改善し、彼らが経済的に自立し自らの生活を自らで向上できるよう、Sewa Kendra Leprosy Reliefでは、小規模融資プロジェクトを立ち上げました。157名の回復者やその家族がこのプロジェクトを通じて、カード作り、ヤギの放牧、セーター作りなどを始め、収入を得ることができるようになりました。さらには、自らで収入の管理をするために必要となる読み書きの学習も行われました。働き、収入を得ることは大きな自信につながります。彼らが自らの手で自らの人生を切り拓く、そのための支援が行われました。

この小規模融資プロジェクトはその後も順調に運営され、返金されたお金はさらなる融資へとつながっていることが報告されています。このプロジェクトを通じて機織り機を購入し、機織りで生計を立てているある回復者が作るランチョンマットなどの製品は、一部日本でも販売されています。

この支援は自立支援募金により実施することができました。

期間2004~2005年度
対象地域カトマンズ
協力先Sewa Kendra Leprosy Relief