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フィリピン経済自立支援:養豚

[フィリピン]経済自立支援:養豚

アメリカ統治下のフィリピンではハンセン病対策が保健問題の最優先事項のひとつとして挙げられていました。アメリカにならい隔離政策がとられた結果、1906年にパラワン諸島の北部にあるクリオン島が、ハンセン病隔離の地として選ばれました。

1906年の開所以来、各地からハンセン病の患者が収容され、世界最大級の隔離施設となったクリオン療養所は、現在はクリオン総合病院ならびにクリオン療養所と生まれ変わりました。

現在クリオン島には約1万6,000人が暮らしていますが、その大半は回復者とかつての医療従事者とその家族や子孫たちです。その特異な歴史と地理的な理由から、いまだ経済的な発展の道を見いだすことができていないため、当財団では2003年度、2004年度と、同島の回復者協会であるACHI(Association of Culion Hansenites, Inc:クリオンハンセン病回復者協会)を通して、養豚プロジェクトを支援しました。住民の希望者に、子豚と飼料を供与して飼育し、近郊の市場で食肉として販売するという養豚プロジェクトは、当初の計画よりも早く豚が育ったことから飼料が予想以上に必要となったり、台風や天候の影響で子豚の死産が続いたり、豚肉価格が急落したりと、さまざまな問題もありましたが、回復者やその家族が、自分たちにも機会があればできるのだという自信を取り戻すことができ、経済的、社会的、心理的な効果を上げることができました。

本プロジェクトは自立支援募金からのご寄付により実施することができました。

期間2003~2005年度
対象地域クリオン島
協力先 ACHI(Association of Culion Hansenites, Inc:クリオンハンセン病回復者協会)