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JIA総会に参加してきました

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2013年8/22~8/25、中国南寧市の郊外の宿泊施設と会議場を備えた、日本で言うならばセミナーハウスのような施設で、家-JIA-の総会が行われました。JIAの総会は現在の形で執り行われるようになってから5回目です。それ以前の総会には当財団から職員が参加したことがありましたが、現行の総会への参加は初めてのことでした。
JIAは2004年に大学卒業直後の原田燎太郎氏が単身中国に移住して立ち上げた組織ですが、現在ではその活動が中国人学生の広い支持を得て拡大し、中国南部の湖北・湖南・広西・広東・海南と5つの省にまたがって、中国ハンセン病回復村でのワークキャンプを展開しています。JIAではその5つの省を8つの地区に分け、それぞれに独立した運営体制を敷き、その総括をJIA事務局が行い、原田氏はそのJIA事務局の事務局長の役割を担っています。

総会オープニングのスピーチをする原田氏

総会ではそれぞれの地区とBUT(Buck Up Team)と言って、卒業生からなるチームの代表と総会運営ボランティアなど約200名が一堂に会し、今年1年の活動報告と来年の方向性を共有し、それを支持するか挙手による投票が行われるという形で執り行われました。JIA事務局と各々の地区の財務・運営に対する実行計画とその活動報告を、成果だけではなく問題点をも含めて共有することで、運営の透明性を確保するとともに、運営の抱える問題を参加者一人一人が自分たちのこととして考え、行動する姿勢につながっていると感じました。

各地区の理事。挙手で来年の方向性を可決
会員代表も挙手で意思表示。満場一致で来年の方向性が可決

今回は通常の総会参加者に加え、インドネシアとベトナムから、現地でワークキャンプに携わっているそれぞれの国の学生が3名ずつ参加し、自国でのワークキャンプの拡大のために一歩先を行くJIAの活動の視察を行いました。そのことがJIA総会に国際的な色合いを加え、双方の学生にとってお互いに良い刺激となったのではないでしょうか。

総会全体を通して大変感心したのが、参加者全員がそれぞれの立場で非常に主体的にJIAの運営に参加し、JIAという組織全体の発展と、それを支える個人一人一人の成長を促す仕組みがとても上手く作用している点です。驚くべきはそれがトップダウンではなく、ボトムアップで進められていること。言うならば、個人→担務→地区→JIAのそれぞれが、PDCAサイクルを回して、トライ&エラーの中から思考錯誤しつつも、それぞれがより良くなるために進んでいる。原田氏によると、JIAに参加した学生から「私に何かを変える力があるなんて、今まで知らなかった」と言われたことがあるとのこと。誰もがお互いの成長を目的に活動する事を当然とし、応援する雰囲気に満ち溢れています。それを証拠に質疑応答の時間には非常に活発な意見交換が見られました。事務局から示された来年の方向性に不安を訴える地区代表に対して、その不安は事務局も感じているので、一緒に少しずつ進んで行こう、と答える事務局。活動報告で問題点の列挙ばかりで落ち込んでいるように見えた地区に、問題点ばかりを見るのではなく、成果も必ずあるはずだから、そこをもっと見て行こう、とアドバイスする卒業生。あちこちで、それはこうしたらどうなの?こっちのやり方はどう?という意見があがっていました。

ハンセン病の回復村に住む方々の生活環境改善のため、若者のワークキャンプを支援してきた我が財団ですが、その活動を通してこんなに立派に成長している若者が大勢いるということは、なんと喜ばしいことでしょうか。