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希望を編む~インドネシアの写真展

インドネシアの回復者組織「PerMaTa(ペルマータ)」から、初めて開催したドキュメンタリー写真展「Merajut Harapan(希望を編む)」が大成功に終わったとの報告がありました。

ハンセン病に対する差別や偏見が根強く残るインドネシア。
まだまだ多くの人が、ハンセン病は恐ろしい病だと思いこんでいる現実があります。
もっと多くの人に、ハンセン病や回復者の日常について知ってほしい。
PerMaTaのメンバーやスタッフたちは、常にそう思ってきたそうです。
ハンセン病についてのセミナーを開催したり、街中でパンフレットを配ったり、いろんな活動をしてきました。しかし、どうしても対象が限られてしまったり、人々の関心を引くことが難しいという問題がありました。
そこで。
人がたくさん集まるショッピングモールで、写真展をやってみては!?
プロカメラマン並みの腕を持つスタッフ、ブディ・ユウォノさんのユニークなアイディアにメンバーたちが賛同し、実現したのが今回のイベントでした(笹川記念保健協力財団が支援しました)。ブディさんのライフストーリーについてはこちら→

東ジャワ州スラバヤ市で多くの買い物客を集めるショッピングモール「ロイヤル・プラザ」で11月末に1週間開催された写真展は、祝日を挟んでいたこともあり、大盛況に終わったそうです。

ロイヤル・プラザ・ショッピングモール。かなり大型です!

写真は、PerMaTaメンバーの日常生活をとらえたものを中心に選んだそうです。家族とのひとときや、真剣に仕事に取り組む姿、学校で楽しく遊ぶメンバーの子ども達の様子も。どれもシャッター越しにそれぞれの人となりが伝わってくるものばかりで、買い物客の目を引きつけます。

写真に引き寄せられて足を止めてくれた人には、PerMaTaの活動や、ハンセン病についての基礎知識を簡単に記載したパンフレットを配布。

真剣な表情でパンフレットを読む来場者

州の保健事務所からかけつけてくれた職員が、集まった学生たちにハンセン病について説明を始める、という一幕も。

マスコミ4社からの取材も受け、訪問者の声も紹介されました。ある来場者は、「(物乞いをするために)道端にいるのがハンセン病回復者だと思っていたけれど、自分たちの村があり、生活があるのですね」と感想を述べていました。
PerMaTaでは、来年2月にも市内での写真展を企画しているそうです。今回のイベントが好評に終わったため、ジャカルタに拠点を置くドナーからも声がかかっており、首都での開催もありえるとか。常に新しいチャレンジに取り組み続けるPerMaTa。ますますの活躍を期待しています。