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ハンセン病当事者の若者を支援するスカラープログラムをインドネシアとコロンビアで開始

笹川ハンセン病イニシアチブは、インドネシアのNGOであるYDTIと当事者団体ペルマタ南スラウェシ、およびコロンビアのフェレハンセンと協力し、2024年4月に、奨学金プログラム「笹川ハンセン病イニシアチブ・ヤングスカラープログラム」を試験的に開始しました。このプログラムは18歳から35歳のハンセン病当事者が、経済的自立に必要なスキルを習得する支援を行うとともに、プロジェクトを運営をしたり、同じ病気に苦しむ他の人々の代弁者として活動するためのリーダーシップを育成することが目的です。

奨学生の選抜にあたり、6月にはインドネシアとコロンビアでインタビューを実施し、仲間の模範となり、ハンセン病について積極的に学び発信する意欲を持つ若い当事者を探しました。その結果、7名の奨学生と1名のアソシエイトが選ばれ、個別のキャリア指導、就職に役立つ専門訓練、ハンセン病およびリーダーシップに関する基礎教育、さらに年長者によるメンタリングを受けることが決定しました。現在、奨学生たちは看護、医療管理、グラフィックデザイン、会計などの分野で専門的なトレーニングに励んでいます。

このプログラムは、2025年から他の国々へも拡大される予定で、まもなく新たな募集が開始されます。各国の奨学生に最適な内容を最適なスタイルで提供できるよう、現地の団体と連携し、国ごとのニーズに合わせたプログラムの開発を進めていきます。

奨学生からのメッセージ

 インドネシア

カスマワティ
「多様な経験を持つ方々から学ぶ絶好の機会を得られたことに、感動と誇りを感じています。」

ハサン・バスリ
「スカラーに選ばれたことは、大変価値があり、学びの多い経験です。ハンセン病問題の啓発に大きく貢献できることを願っています。このような素晴らしい機会をいただき、心より感謝します。」

フィクリン・ヒダヤット
「大変幸せに感じています。将来的には、ハンセン病当事者の友人たちのロールモデルとなり、コミュニティの変革者として貢献できることを願っています。」

ユスニアティ
「アソシエイト・スカラーに選んでいただいたことを心から感謝しております。また、素晴らしい方々と出会えたことを誇りに感じています。社会からハンセン病に対する偏見と差別がなくなるよう、共に取り組んでいきたいと思います。このような機会をいただき、ありがとうございます。」

 コロンビア

ジョン・アレクサンダー・ベドヤ・パラ
「このプログラムを通じて、尊敬、責任、そして大きな希望を得ることができました。」

ダイアナ・パトリシア・メディナ・コルドバ
「私はハンセン病当事者団体の支援に尽力しています。リーダーとしての立場から、自身の独自の視点を活かし、啓発活動を進め、偏見をなくし、私が子供の頃に経験したような状況にある方々を支えていきたいと考えています。」

マリア・アンヘリカ・カーニャス・ロドリゲス
「このように素晴らしい人々と出会えたことは、私にとって素晴らしい経験でした。多くの期待を胸に、このプロジェクトを次のステージへと進めていきたいと考えています。」

オマー・スニガ・メレンデス
「この素晴らしい家族の一員になれたことを非常に嬉しく、心から感謝しています。イニシアチブは、人々に夢を見る力を与え、希望を取り戻し、夢を実現する手助けをしてくれます。一歩を踏み出すための支援が必要な人々に希望を届け続けられるよう、神のご加護を祈ります。」