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インドのラジャゴパランさん自伝が出版されました

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1941年にインド南部タミルナドゥ州の著名な学者であり高校の校長をしている父のもとに生まれたラジャゴパランさんは、コルカタの大学で商業を学んだ後、銀行で働き始めました。半年の試用期間の4か月を終える頃、顔や手足に赤っぽい斑点ができ始めました。しばらくしても治らないため、医師を訪れてハンセン病と診断されました。

銀行勤務は誰もが憧れる仕事。前途洋洋たる25歳のラジャゴパランさんの将来の夢が一瞬にしてすべて崩れ去った瞬間でした。

治療、完治、家族からの拒絶、故郷を離れての暮らし、就職、病気の過去のための解雇、断ち切れない思い、定着村での暮らし、会計士として就職、結婚、コンピュータービジネスの成功、交流の輪の広がり、子どもの結婚・・・。ハンセン病と診断された25歳から自伝を書いた69歳の現在までの44年間のさまざまなできごとを、ウィットとユーモアを持って書きつづった自伝のタイトルは、「われら希望と信念を共にして」。

「省庁、NGO、メディア、回復者、みんな同じものをめざして進んできた。・・・そう私たちの望むもの、信じるものはつまるところ同じなのだ。私たちの希望はハンセン病問題のない世界。私たちの信じるのは、回復者も社会の有用な一員であり、一人の尊厳と誇りのある人間で、何ものもそれを奪い取ることはできないのだ」と結ばれる同著は、勇気と感動を与えてくれる一冊です。