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55号  大使メッセージ:ハンセン病の差別法律・用語の撤廃

既に報告のとおり、2010年12月、ニューヨークの国連総会においてハンセン病の患者、回復者、その家族への差別撤廃が決議された。しかし、この決議には強制力はない。われわれはこの決議を道具として闘いを進めなければならない。

このために、決議にともない作成された「原則とガイドライン」にあるさまざまな現状改善のための施策を各国政府や関係機関に周知してもらうための「ハンセン病と人権問題国際シンポジウム」を世界の五大陸で行うことを計画し、その第一回を今年2月にブラジルで北米、中米、南米の政府や民間機関からの参加を得て行った。第2回はアジア地域を対象にして、インドで10月に行う予定で今準備が進んでいる。

この「原則とガイドライン」の中の重要な項目として、差別法や差別的ルールの撤廃がある。先日インドのオリッサ州におけるハンセン病患者の選挙への立候補を無効とする法律が改正された。つい数年前には、インドの最高裁がこの法律が適法と判断したのである。インドはいまだに、ハンセン病に対する差別法が残っており、インド以外の国において似たような法律があったとしても不思議ではない。

先日、活動家のホセ・ラミレス氏が、海賊のアニメーション映画の中に登場した不穏当な映像を発見し、すぐに仲間に知らせた。ハンセン病に対する認識に悪影響を与える場面に対する抗議の結果、制作会社のアードマン・アニメーションとソニーピクチャーズのアニメーションは、世界に発信されていた該当場面の削除に同意した。

映画、演劇、特にメディアでは、”leper”という言葉はまだ頻繁に使われ続けすぎている。もし皆さんがこの言葉が使われていることを発見されたら、私に至急知らせて欲しい。私は即刻行動を開始して、問題解決に努力する。読者の力を借りて、一つ一つ問題を解決してゆく小さな努力の積み重ねもハンセン病大使の重要な仕事と考えている。

WHOハンセン病制圧大使 笹川 陽平

55号PDF

MESSAGE: Discriminatory Laws and Words(ハンセン病の差別法律・用語の撤廃)

REPORT: Let’s Hear It for CLAP

REPORT: Breaking Down Barriers

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COLUMN: Meeting Dr. Romana Drabik

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FROM THE EDITORS: DEATH BY STIGMA