WHOハンセン病制圧大使ニュースレター WHO Goodwill Ambassador's Newsletter

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47号 大使メッセージ:我々が守るべき歴史(heritage)

前号では、私がノルウェーのベルゲンを訪問し、ハンセン博士の研究室や、ハンセン病博物館、国立アーカイブスなどに、ハンセン病の歴史と、患者・回復者、そしてその家族にかかわる人間の記憶が注意深く保存されていることを報告した。

ハンセン病の制圧が間近となった今、多くの人々を苦しめてきたこの病気の歴史を残し、次の世代へ伝えることは我々の重要な責務だと考える。今日では、開発という名のもとに病院、療養所、住居などゆかりの建造物が取り壊され、古くから居住している住民が移転を余議なくされるという事態が、台湾、ブラジル、マレーシアだけでなく、世界中の国々で起こりつつあり大変危惧される。

私の長年の夢が実現した最近の国連人権理事会で決議された「ハンセン病の差別をなくすための原則とガイドライン」にも、患者・回復者、そしてその家族が希望するならば、長年住んできた施設や居住場所に住み続けられるよう各国政府が責任ある対処をするべきと謳われている。今後、各国政府がこのガイドラインを尊重することを望む。

この病気の歴史は、差別による患者、回復者そしてその家族の尊厳と人権侵害の歴史でもある。患者は排除の対象とされ、社会から隔離されて生きることを余儀なくされてきた。歴史上何千万という罪のない人々が世界中で生きたまま社会から葬り去られてきたのである。これは人類社会の巨大な負の遺産だ。

この差別の歴史は過去のものではなく、現在進行中の我々自身の歴史でもある。人類の犯した過ちの一つとして、我々の子孫たちが忘れないようにする努力が必要だ。そのためには、患者・回復者、そしてその家族が苦しみに耐え、スティグマと隔離に対して果敢に闘った痕跡を保存し伝える必要がある。ハンセン病の歴史遺産は、人類が残すべき遺産としてユネスコの世界遺産同様の価値があるのだ。

ハンセン病の歴史遺産が失われないよう、関係者の注意を喚起したい。

WHOハンセン病制圧大使  笹川 陽平

47号PDF

MESSAGE: Preserving Our Heritage(我々が守るべき歴史(heritage)

REPORT: From Seoul to the World

FEATURE: The Old and the New

INTERVIEW: Three Decades of Struggle

COLUMN: Leprosy in the News

AMBASSADOR’S JOURNAL: Searching for the Past

NEWS: Leprosy and Human Dignity

FROM THE EDITORS: THINKING BIG

 

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