WHOハンセン病制圧大使ニュースレター WHO Goodwill Ambassador's Newsletter

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29号 大使メッセージ:走れモーターサイクル

今年没後40年となる革命家、エルネスト・チェ・ゲバラは、医師を目指していた若いころに、友人の生化学者とともにモーターサイクルにのって南アメリカを縦断する旅行をした。彼らは、ペルーでハンセン病のコロニーに滞在し、医師としての奉仕活動をした。この話が「モーターサイクル・ダイアリー」というタイトルで映画化され世界中で評判となった。この映画を見てハンセン病に初めて触れたという人も多い。

私は、ハンセン病の二つの側面、すなわち医学的側面と社会的側面を説明するときに「モーターサイクル」の話をよく使う。

ハンセン病の医学的側面がモーターサイクルの前輪であり、社会的側面が後輪である。この両方の車輪の大きさが同じで、同じスピードで回転しなければモーターサイクルはスムーズに走らない。バランスが重要なのだ。

ハンセン病は、医学的な面では、公衆衛生上の問題としての制圧が間近い。1985年に122カ国あったハンセン病蔓延国は、今4カ国を残すのみとなった。私たち関係者は、過去数十年の間、この病気を医学的に制圧することに全神経と努力を投入してきた。そして、輝かしい成果をあげてきたのだ。

しかし、ハンセン病の社会的側面、つまり、スティグマや社会的差別の問題への対応は同じようには進まなかった。私とて、この問題の大きさに気づき、本格的な活動を始めたのは恥ずかしいことに数年前のことだ。

ハンセン病のモーターサイクルは長い間、前輪がフルスピードで走ろうとする一方で、後輪はのろのろと鈍い動きをしてきた。モーターサイクルの整備が必要だ。

今、私は、このモーターサイクルの両輪の動きを同じにするべく努力をし、訪問する国々でハンセン病の問題と闘うすべての人々に、前輪だけでなく、後輪も同時に同じスピードで同じ力で動くようにしていただくようお願いしている。そうなった時にはじめて誰もが真の意味でこの病気から解放されるのだ。

WHOハンセン病制圧大使  笹川 陽平

29号PDF

MESSAGE: Motorcycle Maintenance(走れモーターサイクル)COLUMN: SILF Sets Out Its Stall

PROFILE: Seeking Equal Opportunities for All

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