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28号 大使メッセージ:差別用語を根絶しよう

ここ数ヶ月の間に、新聞2紙で”leper”という言葉が記事に用いられた。両記事とも、かつてハンセン病コロニーであった韓国の小鹿島と韓国本土との間に新しい橋がつくられることを報道したものだ。いずれの記事も、小鹿島と本土との間に新しい橋がつくられることをきっかけに、今まで見捨てられてきたハンセン病コロニーの苦難の歴史にスポットライトをあてた優れた報道である。しかし、せっかくの質の高い報道を無にしてしまうような差別的表現がニューヨーク・タイムズと英国のインディペンデント両紙に見られたことは残念でならない。

これは私にとって驚くべきことではない。これまでにも差別的表現(L-word)はジャーナリストや新聞記者により用いられており、他にも多くの例を上げることができる。何より、この差別的用語は聖書の時代以来使われてきたものであり、英語の一部ともなっている。

しかし、”leper”は非常に重い意味をもつ言葉である。これは、ハンセン病患者・回復者が社会から疎外され、公然と不浄の存在として扱われてきた古代から今日にいたる不幸な歴史に常につきまとってきた言葉である。スティグマと差別の対象としてみる表現であり、すべてのハンセン病患者・回復者に苦痛と憎しみをもたらす言葉である。

男女を問わず、一個人の全存在をハンセン病という言葉で定義づけてしまうことは、許されない。完全に治る病気となった今日、ハンセン病に罹ったことは人生のほんの一部に過ぎない。

私の母国日本も含め、いくつかの国では、”leprosy”という言葉でさえ差別用語と見なされている。しかしながら、”leper”という言葉ほど、人間の社会的地位を失墜させる言葉は他にない。

この差別的表現(L-word)を使用させないために、新聞編集者に抗議文を書くなど、私はあらゆる機会を通じて人々にアピールしているが、まだまだ困難な闘いである。甚大な社会的影響をもつメディア関係者の責任は大きく、メディア関係者には、もっと理解と注意を促したい。メディア関係者は、差別的な言葉の使用を避けるだけで、ハンセン病に対する社会の偏見を正し、ハンセン病患者や回復者への差別をなくす役割を果すことができる。

もう一度、すべての人に差別的表現(L-word)を一切使用しないことを強くアピールしたい。

WHOハンセン病制圧大使  笹川 陽平

28号PDF

MESSAGE: Say No to the L-Word(差別用語を根絶しよう)

GENEVA REPORT: Lobbying the Human Rights Council

DOCUMENT: Discrimination Takes Many Forms

FEATURE: Leprosy in the Pacific Islands

OPINION: We Are Not ‘Lepers’

AMBASSADOR’S JOURNAL: Travels to Vietnam, Switzerland

NEWS: China’s Leaders Praise Lin’s Efforts

FROM THE EDITORS: DISAPPEARING LEGACY?

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