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ワークキャンプで人心を繋ぐ。中国「JIA」~2019年度活動報告①

広西チワン族自治州でのワークキャンプの様子

中国には600か所以上のハンセン病隔離村に約2万人の回復者が生活しているといわれています。ハンセン病隔離村は、人里離れた山奥や孤島にあります。回復者の中には当時の政府により、子どもを作ることを禁じられた人々も多く存在し、家族からの支えも期待できず、周囲から遮断された環境で孤独にひっそりと生活することを強いられてきました。

この問題を解決するためにワークキャンプという方法で活動を行っているのがJOY IN ACTION(JIA)で、笹川保健財団は2004年の団体の設立当初から支援を行っています。ワークキャンプはワーク(労働)とキャンプ(滞在)を合わせた造語で、村に寝泊まりしながら、トイレや生活用水設備の整備、家屋の修繕など生活環境の向上をめざしてワークを行う滞在型ボランティアのことです。ワークキャンプにはJIAの設立から現在まで、2万人以上のボランティアが参加しました。この団体のユニークな点はボランティアをした卒業生どうしがつながりを維持し、募金や寄付活動を行っている点です。

2019年度は、広東省、湖南省など計5省で、537人のボランティアが25カ所のハンセン病隔離村と2カ所の付近の小学校でワークキャンプを行いました。また、本団体が資金的に独立し、組織強化と持続可能性を確実にするために、卒業生ボランティアを対象に、ドキュメンタリー上映会などのチャリティイベントや研修会などのファンドレイジング活動が行われました。

中国のハンセン病回復者が少しでも快適で尊厳のある生活ができるように、そして若い人々を中心にハンセン病への理解が広がり、偏見・差別のない社会を実現するために、JIAの活動は非常に重要です。