私はフィリスター・オチエンです。ケニアのミゴリ県、ニャティケ郡のニャンダゴという小さな村に住んでいます。ホマベイ県のスバ・サウス郡で生まれました。ハンセン病であることに気づいたのは12歳のときでした。その時はとてもショックで、嫌な気持ちになりました。私がハンセン病であることが分かると、実の父は私を拒絶し、無視するようになりました。

ハンセン病と診断された後、私の人生は変わりました。父や肉親から見放され、治療のためにカトリック教会の修道女たちのもとに身を寄せたこともありました。

ハンセン病のため学生時代にも誰とも友達になることはできませんでした。結婚してからも、夫にハンセン病を患ったことがあることを告げると、「レパー」という蔑称で呼ばれ、罵倒され、差別され続けてきました。

ハンセン病と診断される前、まず薬草治療を受けましたが、まったく効き目がありませんでした。次に、祈祷師のところに連れて行かれましたが、これもまた無駄でした。その後、自ら病院に行き、ハンセン病とわかり、1年間治療を受け、大きな障害もなく完治できました。

現在、私は幸運にも教育を受けることができ、看護師をしています。父に拒絶された私ですが、治療を受けた病院の母体であるカトリック教会の修道女たちのもとで暮らすことができました。治療が終わると、帰る家もない私を養子にして、学校に通わせてくれたのです。

初等科を良い成績で卒業し、中等科にも進み、そこでもよい成績を収めました。その後、医科大学に入学し、看護師の資格を取りました。まだ定職には就いていませんが、現在は、私がお世話になったカトリック協会のミッション病院であるカデム結核ハンセン病病院でボランティアとして働いています。

ハンセン病になり私の人生は本当に変わりました。ハンセン病から完全に回復し、結婚においては、ハンセン病でない2人の子どもがいます。社会人としてキャリアを積んでいることを知って家族は私に故郷に帰ってきてほしいと思っています。