笹川ハンセン病イニシアチブ（所在地：東京都港区）は、2022年11月6日から8日まで、第2回ハンセン病回復者団体グローバルフォーラムをインドのハイデラバードで開催します。

笹川ハンセン病イニシアチブのキャンペーン「Don‘t Forget Leprosy」(ハンセン病を忘れないで)の一環として開催するこのフォーラムは、ハンセン病分野の主要関係者が集まる第21回国際ハンセン病会議（ILC）に先立っての開催となります。

グローバルフォーラムには、20のハンセン病回復者団体と9つのハンセン病支援団体の代表者、国連ハンセン病特別報告者や特別ゲストとしてミス・ワールド・ブラジル、ミス・スプラナショナル・インドなど、22カ国から約100名が参加する予定です。

また、笹川ハンセン病イニシアチブの戦略的アライアンスのメンバーであるWHOハンセン病制圧大使の笹川陽平氏も参加予定です。

今回のフォーラムは、「ハンセン病回復者の尊厳を守るために、ハンセン病回復者団体の役割と能力を強化し、最大化する」をテーマに、3日間にわたり、会場とオンラインのハイブリッド形式で開催されます。

この3年間、ハンセン病回復者コミュニティは新型コロナウィルスによって大きな打撃を受けました。今後ハンセン病回復者団体がより効果的に、ハンセン病問題に関する課題に取り組むために、ハンセン病回復者自身の経験を視点に、その能力を高めることに焦点をあてます。

プログラムでは、能力開発、良好なパートナーシップの形成、インクルージョンの達成に関するセッションが行われ、参加者は優れた取り組みの共有をするほか、最終日には18団体がそれぞれの活動を紹介するサイドイベントも予定されています。

これらの団体の多くは、2021年8月に開始された、笹川陽平WHOハンセン病制圧大使のメッセージ「コロナ禍にあってもハンセン病問題を置き去りにすべきでない」を発信する、「Don‘t Forget Leprosy」(ハンセン病を忘れないで)キャンペーンで活動している団体です。

フォーラムのハイライトとして、ミス・ワールド・ブラジル（レティシア・セザール・ダ・フロタさん）とミス・スプラナショナル・インド（プラーニャ・アヤガリさん）が特別セッションを行い、広く一般にハンセン病に対する認識を高め、ハンセン病患者、回復者に対する偏見や差別をなくすためにどのように貢献できるかを話し合います。

フォーラムの結論と提言は、ILCの初日である11月9日に、参加団体の一つであるインドのハンセン病回復者協会のマヤ・ラナヴァーレ会長によって発表される予定です。

3日間のフォーラムのプログラムやオンライン参加登録はこちらから。

ハンセン病について

ハンセン病は、らい菌が主に皮膚や神経を侵す慢性の感染症です。未だ世界では年間20万人余りの新規患者数が報告されています。治療法が確立された現代では完治する病気ですが、治療の開始が遅れたり、治療を中断したりすると、抹消神経が障害を受け、手足・顔面の知覚麻痺や筋力低下などの身体的な障害につながることがあります。また、ハンセン病は完治する病気にも関わらず、多くの回復者およびその家族が、ハンセン病に対する社会の根強い差別や偏見に今なお苦しんでいます。

プレスリリースPDF