笹川ハンセン病イニシアチブはノルウェーのベルゲン大学との共催で、2023年6月21日（水）～22日（木）にらい菌発見150周年記念 ハンセン病ベルゲン国際会議を開催します。今年は、1873年2月28日にノルウェーのゲルハール・アルマウェル・ハンセン博士によってハンセン病の原因菌である、らい菌が発見されて150年目の歴史的な節目の年にあたります。

現在、ハンセン病は多剤併用療法（MDT）で治療が可能ですが、治療が遅れると障害が進行し、生涯にわたって困難を抱えることとなります。さらに、障害がハンセン病患者やその家族が受ける差別を助長する原因となっています。また、差別のため病院で診察を受けることを躊躇する人々も多く、新規患者発見の障害にもなっています。

これまで、世界保健機関（WHO）を中心に、多くの国や国際機関が2030年までにハンセン病ゼロ（疾病ゼロ、障害ゼロ、差別ゼロ）を目指してきました。この目標を達成するためには、関係者が緊密に協力することが必要です。

また、ハンセン病の歴史は私たちに多くのことを教えてくれます。ハンセン病の歴史をどのように保存し、ハンセン病から学んだことをどのように未来へつなげていくかを議論していく必要があります。今回の会議では、世界中の主要なハンセン病関係者が集まり、医療、社会、歴史の3つの柱に焦点を当てた議論が2日間にわたって行われます。

この会議は、2021年に笹川ハンセン病イニシアチブが開始した「ハンセン病を忘れないで」キャンペーンの一環で、2022年にインドのハイデラバードで開催された「第2回ハンセン病回復者団体グローバルフォーラム」、2023年にバチカンで行われた「ハンセン病に関するバチカンでの国際シンポジウム〜誰一人取り残さない〜」の中で行われた「グローバル・アピール2023～ハンセン病患者と回復者に対する社会的差別の撤廃に向けて～」や今年2月のベルゲンでの、らい菌発見150周年イベントに次いで行われます。

この半世紀で、「ハンセン病のない世界」という目標に近づくことができました。今回は、150年前にらい菌が発見されたベルゲンで、多くの人々の知識、経験、知恵を集約し「ハンセン病のない世界へのラストマイル」の問題解決に向けての会議となります。

開催日：2023年6月21日（水）～22日（木）（終了しました）
場所：グリーグホール（ノルウェー、ベルゲン）
主催： 笹川ハンセン病イニシアチブ、ベルゲン大学
言語 ：英語

プログラム：笹川ハンセン病イニシアチブ特設ページ

録画動画：1日目

録画動画：2日目