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明かされた「在宅看護の不都合な真実」第5回日本在宅医療連合学会大会開催

超高齢者社会に突入したわが国では、1961年に開始され国民をまもってきた健康保険制度(国際的に成功したUniversal Health Care/Coverage UNC)の機能維持のためにも、地域包括医療制度は必至です。その中心的役割を担うのは、在宅/訪問看護師です。が、在宅療養者の生活と尊厳を護りながら、多様なケアを実践する中には、実に様々な困難があります。医療保険と介護保険の制度上の問題、看護と介護のはざま、医師の指示やケアマネージャーとの連携などなど、大いに悩む場面があるのです。

日本在宅医療連合学会では、第1回から毎回、「笹川保健財団 スポンサード シンポジウム」を開催していますが、第5回となる本年は、財団会長喜多悦子と神奈川県立保健福祉大学保健福祉学研究科教授の石原美和先生を座長に、「在宅看護の不都合な真実」をテーマに開催しました。

基調講演をいただいた日本看護協会前会長の福井トシ子先生からは、通称「看多機(看護小規模多機能居宅事業)」をテーマに、その実践拡張における「不都合な事実」と今後の展望を解説いただきました。

日本財団在宅看護センターネットワーク」の仲間、ともに2017年研修を受けた大久保智代氏(茨城県結城市開業)からは制度上の、片岡今日子氏(東京都大田区開業)からは技術的な不都合の実例を報告しました。

指定発言では、都市部(東京都墨田区)と地方(山梨県北杜市)で在宅緩和ケアに取り組まれてきた川越厚先生が、それぞれの地での訪問看護師との連携事例を踏まえ、解説下さいました。

質疑では、石原教授の司会の冴えもあって、実践に基づいた興味深い質問、コメントが沸騰し、来年の本学会(千葉)にも引き継ぎたい思いがしました。

当財団は、引き続き、日本全国津々浦々、何処でも、誰にでも、すべての人々に、より良い在宅/訪問看護を提供できるための支援を行います。

座長を務めた石原先生(左)と喜多(右)
福井前看護協会長による基調講演

スポンサードシンポジウム

在宅看護の不都合な真実~笹川保健財団

6月25日(日)12:25〜14:25 朱鷺メッセ (新潟)

司会:

喜多 悦子(笹川保健財団会長)

石原 美和(神奈川県立保健福祉大学実践教育センター保健福祉学部・研究センター長/教授)

基調講演:

福井 トシ子(日本看護協会前会長)

演者:

大久保 智代(一般社団法人在宅看護センター佳実結「ゆいナースステーション」代表)

片岡 今日子(在宅看護センター「ひまわり」代表)

指定発言:

川越 厚(「在宅ホスピス研究所パリアン」代表)

共催:公益財団法人笹川保健財団