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インドネシア、国を挙げたハンセン病問題解決への取り組みを強化―2026年全国ハンセン病会議開催―

2026年7月8日から10日にかけて、インドネシア・ジャカルタにおいて「2026年全国ハンセン病会議(インドネシア)」が開催されました。本会議には、保健省をはじめとする関係省庁、全国38州の地方政府、専門家、研究機関、当事者団体など、延べ875名以上が参加しました。3日間にわたり、ハンセン病制圧に向けた政策、医療、社会包摂、研究、地域社会での取組について幅広い議論が行われ、国と地方が一体となって対策を加速させる決意が示されました。

1日目:テクニカルセッション―各州の課題と対策を共有
初日は、161名が参加するテクニカルセッションが開催され、保健省および全国38州の保健局ハンセン病担当官が、各地域におけるハンセン病の現状や課題について情報共有を行いました。

セッションでは、ハンセン病対策の現状と目標達成度、MDT(多剤併用療法)およびらい反応治療薬の調達・供給体制、無料健康診断(CKG)プログラムなどについて報告が行われ、今後さらに強化すべき取組について具体的な議論が交わされました。

2日目:パネルディスカッション―政策、社会包摂、研究など多角的な視点から議論
2日目には286名が参加し、関係省庁、専門家、当事者団体、研究機関などによるパネルディスカッションが開催されました。ハンセン病制圧を進めるためには、保健分野だけでなく、政策、社会保障、教育、雇用、研究など多分野による連携が不可欠であることが確認されました。

「政策実施」をテーマとしたセッションでは、保健省がハンセン病問題の解決に向けた保健プログラム強化の優先課題を示したほか、インドネシア皮膚科学会(PERDOSKI)が臨床管理や専門家の役割について発表しました。また、社会保障庁(BPJS)からは、病院や地域保健センターにおけるハンセン病当事者への医療費負担制度について説明がありました。

さらに、インフルエンサーセッションでは、ミス・スプラナショナルによる啓発活動の経験共有や、若者が果たす役割、教育現場における教員の重要性について発表が行われました。地域社会のエンパワーメントに関するシェアリングセッションでは、国家研究・イノベーション庁(BRIN)やハビビ・センターから、早期発見、スクリーニング強化、偏見解消、地域社会のレジリエンス向上に関する研究成果が共有されました。

3日目:ハイレベルセッション―国と地方の強いコミットメントを確認
最終日には428名が参加するハイレベルセッションが開催され、中央政府、地方政府、関係機関の代表が出席しました。ハンセン病制圧に向けた政治的コミットメントを確認するとともに、今後の推進体制について議論が行われました。

冒頭、笹川陽平が挨拶を行い、インドネシアが国を挙げてハンセン病制圧に取り組む姿勢を高く評価するとともに、早期発見・早期治療、障害予防、差別解消に向けた継続的な取組の重要性を強調しました。

続いて、ブディ・グナディ・サディキン保健大臣は、多くの新規患者を発見した保健センターを表彰する制度を導入する方針を発表し、積極的な患者発見を促進する考えを示しました。また、ティト・カルナヴィアン内務大臣は、地方自治体が主体となってハンセン病対策を推進することの重要性を強調しました。

会議では、全国38州政府がハンセン病制圧の加速に向けたコミットメントを表明しました。各州は、ハンセン病制圧に向けたリーダーシップの発揮、関係機関との連携強化、地域行動計画の策定・実施、地域保健政策や予算への優先的な位置付け、当事者とその家族が差別なく暮らせる包摂的な社会環境の推進、人材・設備・物資・財源の確保などに取り組むことを確認しました。

さらに、プラティクノ人材育成・文化担当調整大臣より、ハンセン病制圧タスクフォースの発足に向けた取組を開始することが発表されました。保健分野にとどまらず、政府全体でハンセン病制圧を推進する体制づくりが進められることとなります。

今回の全国ハンセン病会議は、インドネシアにおけるハンセン病制圧の新たな段階を示す重要な機会となりました。早期発見の強化、治療へのアクセス向上、社会的包摂の推進、そして差別や偏見の解消に向け、国・地方・市民社会が連携した取組のさらなる進展が期待されます。