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【WHOハンセン病制圧大使ニュースレター132号】インドネシアでハンセン病全国会議を開催──政治的コミットメントの強化と、前例のない挑戦

7月8日から10日にかけて、インドネシアのジャカルタにおいて、同国政府と当財団の共催によるハンセン病全国会議を開催した。本会議は、本年1月に私がプラボウ大統領と会談した際、開催を提案し実現したものである。

会場には、プラティクノ人材育成・文化担当調整大臣、ティト内務大臣、ブディ保健大臣をはじめ、全国38州の知事(または政府代表)、州・県・市の保健局担当者、回復者・当事者代表が結集した。さらに、保健・教育・宗教・社会保障などの関係省庁、WHOをはじめとする国際機関、研究者、医療従事者、NGOなど、約400名が一堂に会した。

この会議の目的は、ハンセン病制圧に向けた国家レベルでの政治的コミットメントを強化することにあった。会議の結果、全国38州の政府代表がハンセン病に関する取り組みを強化する宣言文に署名したほか、関係省庁が連携する「省庁横断型タスクフォース」の設置方針が発表され、包括的な対策を推進するための体制整備が大きく動き出した。

中でも最も印象的だったのは、対策の責任者であるブディ保健大臣の発言である。大臣は「インドネシアには未だ多くの隠れた患者が存在する。現在、年間約14,000人にとどまっている新規患者数を、早期発見活動を強化することにより、37,000人にまで引き上げたい」と力強く宣言された。

私はWHOハンセン病制圧大使として、「新規患者数の増加は、ハンセン病対策がしっかりと行われている証であり、決して悪いことではない」というメッセージを世界中で発信し続けてきた。しかし、国を司る大臣が具体的な数値目標を掲げ、患者の積極的発見を奨励した例は過去にない。

世界第3位の新規患者数を抱えるインドネシアが、早期発見・早期治療の先駆的なモデルを示せば、その波及効果は他国の対策促進にも大きく貢献するはずである。

ブディ保健大臣の強い決断とリーダーシップに深い敬意を表し、私も「今後、少なくとも年に6回は同国を訪問し、制圧の実現に全力で貢献したい」とお伝えした。この画期的な取り組みと決意が、世界中へ広がっていくことを心から願っている。

WHOハンセン病制圧大使 笹川陽平