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ミス・スプラナショナル各国代表に向けて、ハンセン病フォーラムを開催

2023年7月5日、ミス・スプラナショナルの座をかけてポーランドに集まった65カ国の代表に向けて、ミス・スプラナショナル ハンセン病フォーラムを開催しました。

ミス・スプラナショナルは、ポーランドで2009年に創設された国際的な美のコンテストで、ミス・ユニバースやミス・ワールドと並ぶ5大美人コンテストの一つです。歴史は浅いものの、主催者はこれを単なる美人コンテストではなく、コンテスト参加者の「スプラナショナルな(国境を越えた)」教育の場となることを目指しており、毎年、さまざまな国から優れた女性たちが参加し、自国の文化や価値観を発信すると同時に、コンテストの舞台を通じて、参加者同士が友情を育み、異なる背景を持つ人々が交流する機会となっています。また、審査基準には外見だけでなく知識やチャリティー活動が含まれ、参加者は環境保護や教育支援などの社会貢献活動にも積極的に取り組んでいます。

ミス・スプラナショナル ハンセン病フォーラムは、コンテスト参加者が、今なお、深刻な人権問題であるハンセン病問題への理解と認識を広げ、社会貢献活動の一環として、ハンセン病問題の啓発活動に参加することを目的に開催されました。

ハンセン病当事者団体代表と「ハンセン病を忘れないで」のロゴ入りTシャツを着た各国のミス・スプラナショナルの方々

フォーラムは、国際運営マネージャーのAndre Sleigh氏によるスピーチからスタートしました。Sleigh氏はハンセン病問題に対する取り組みの重要性について語り、ミス・スプラナショナルが啓発活動を通じて世界を変える力を持っていることを強調しました。

その後、ハンセン病笹川ハンセン病イニシアチブの取り組みについての説明がビデオを用いて行われました。

続いて行われたパネルディスカッションでは、当財団の南里隆宏常務理事がモデレーターを務め、インドとブラジル代表のPragnya Ayyagari氏とSancler Frantz氏、同じくインドとブラジルのハンセン病当事者団体の代表者であるAPALのMaya Ranavare氏と、MORHANのFaustino Pinto氏がパネリストとして登壇しました。Ayyagari氏は2022年11月にインド・ハイデラバードで笹川ハンセン病イニシアチブが開催した「第二回世界ハンセン病回復者団体グローバルフォーラム」に参加した経験があり、Frantz氏は2013年よりブラジルのハンセン病問題の解決に関わっています。自らの体験をもとに、ハンセン病問題に対する理解を深めるための重要性を訴える姿勢に、会場の参加者たちは深い感動と共感を示しました。パネリストへのQ&Aセッションでは、ハンセン病の症状や感染経路等ミスたちから多くの質問が寄せられ、限られた時間で全てに回答することが難しいほどでした。

このフォーラムは、参加者たちがハンセン病問題に対する理解と共感を深め、今後の啓発活動に対する意欲を醸成し、ミス・スプラナショナルと笹川ハンセン病イニシアチブの協力関係のスタートとなる記念すべきイベントとなりました。

なお、7月14日に行われたミス・スプラナショナル大会では、パネルディスカッションに参加したミス・インドのPragnya Ayyagari氏はアジア大陸優勝、ミス・ブラジルのSancler Frantz氏は第3位を獲得しました。心からお祝い申し上げます。

ミス・スプラナショナル第3位を獲得のSancler Frantz氏
アジア大陸優勝のミス・インドのPragnya Ayyagari氏