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5名が新たに留学開始!Sasakawa看護フェロー壮行会

2023年、2期目となる5名の看護フェローたちが大学院留学に向けて出発します。その門出を祝い、あとに続くフェローたちとの交流の場とするべく、7月18日、東京の財団ビルで壮行会を開催しました。

会場には、渡米を控えた松丸さん、髙橋さん、鈴木さんの3名のほか、多くがこの秋に出願を目指す留学準備中のフェローたち、本事業をご支援くださる日本財団の笹川会長、吉倉常務、審査員の先生方など総勢30名にお集りいただき、にぎやかな会となりました。

「風雪は人を磨く」という言葉を贈る笹川会長

本事業発案者の1人であり、会のはじめにご挨拶をいただいた笹川会長は、「資源が乏しく、近年国際社会の中で存在感が落ちている我が国において重要なのは世界を舞台に活躍できる人材の育成であると喜多会長と意見が一致しました」と本フェロー事業設立の背景に触れながら、「日本の保健医療は看護師なしには成り立ちません。看護師の社会的地位をもっと向上させる必要があると考えています」と、集まったフェローたちを鼓舞しました。

この場には実は、先月新たにフェローとして認定され、この日初めてフェロー同士の集まりに参加した菅さん、富増さん、古市さんもいました。「人生は悩みと苦しみの連続。こうしたことを乗り越えることで人間は成長し、自分自身を作っていく」という笹川会長の言葉に、3人はうなずきながら真剣に耳を傾けていました。

今回留学が決まった5人はいずれも、フェローになってからというもの、日々の看護師、保健師としての仕事に懸命に取り組みながら、フェロー活動を通じ、悩みながらも大きくその視野を広げていき、将来につなげた人たちです。

松丸莉茄さん(コロンビア大学)
髙橋愛海さん(ハーバード大学)
鈴木はるのさん(UCSF)

これまで保健師として地域の母子保健に携わってきた、コロンビア大学進学の松丸莉茄さんは、「大学院では疫学を専攻します。健康をより大きなレベルで捉え、病気の原因を探り予防するための研究方法を学びたいです」と挨拶しました。

「Sasakawa看護フェローに出会い、海外に出て広い視野で医療や看護を捉える必要性を強く感じるようになりました」と語ったのは、救命救急センターで看護師としてキャリアを積み、ハーバード大学で急性期ケア領域における倫理的介入を学びたいと生命倫理を専攻する髙橋愛海さん。「倫理を理想で終わらせるのではなく、社会にどのように浸透させていけるのか考えていきたい」と意気込みます。

東京大学からカリフォルニア大学サンフランシスコ校博士課程に進学する鈴木はるのさんは、「高齢社会を迎えた国のロールモデルとして日本の優れた高齢者ケアを世界に発信するエビデンスを作りたい」、そのために「diversity & inclusionの進んだ米国で多様性を受容する感性を養いたい」と、留学の意義を述べました。

パンデミックの只中に開始したSasakawa看護フェロー事業でしたが、3年目を迎え、フェローは総勢27名となりました。設立当初から本事業を応援してくださる審査員の先生方からも「日本を代表して国際舞台に出るという気概をもつこと」「フェローに選ばれた時点で、ちょっとやそっとではへこたれないだろうと評価をされたのだから自信をもつこと」といったお言葉をいただいた留学壮行会は、フェロー同士が互いに情報交換をする貴重な場となりました。

渡米済みのためコメントで参加したエモリー大学進学の岩水結子さん、岡田香織さんのコメントは動画をご覧ください。

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