JP / EN

News 新着情報

第2回 北欧研修が終了しました

 2024年5月25日、「日本財団在宅看護センター起業家育成研修」を修了した起業者6名と、スタッフ6名(いずれも看護師)が1週間の北欧研修を終え帰国しました。笹川保健財団では、上記起業家研修を通じて育成した在宅看護センター職員を対象に、先進的と言われる北欧のヘルスケアシステムとその実態を視察・学習し、将来の日本の看護師の役割について考える「北欧研修」を実施しています。本研修は2023年より開始し、今回は2回目の開催となりました。昨年に引き続き本年も北欧フィンランド、デンマークの高齢者施設等を視察しました。

フィンランド・シェルター訪問のようす
フィンランド・シェルター訪問のようす

 フィンランドで訪問したのは、家庭内暴力被害者のためのシェルター、子供と家族を支援する地域拠点「ネウボラ」、終末期ケア施設、高齢者入居施設、そしてフィンランド保健福祉研究所です。参加者は日々高齢者や医療的ケア児等の在宅看護に従事している看護師ならではの観点で、「看取り」に対する考え方や医療システムの成り立ちの違いなどについて熱心に質問していました。

フィンランド・グループホーム訪問のようす
フィンランド・グループホーム訪問のようす

 デンマークでは、独居高齢者の精神的・社会的サポートを担うボランティア団体と高齢者入居施設を視察し、双方の国における看護師の役割の違いや施設における入居者の自己決定の尊重等について、新しい発見があったとの声が上がりました。

 また、両国に駐在する日本大使を表敬する機会にも恵まれ、それぞれの政治、経済、医療、福祉等の現状について、日本の現状と照らし合わせながら学ぶ貴重な場となりました。改めまして本研修の実施にご協力いただいた全ての皆様に御礼を申し上げます。 笹川保健財団では、「看護師が社会を変える」というスローガンのもと、看護師が医療分野のみならず、社会的課題にも広く知見を持ち、地域に密着して人々の健康を護る重要な役割を担うべきだと考えており、今回の研修もその目標達成への一翼を担うものとなりました。研修を終えそれぞれの現場に戻った参加者は、日本で何ができるかを考えています。研修の詳細と参加者からのレポートをまとめた報告書は、後日ホームページにて公開いたします。