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Sasakawa看護フェローからの現地レポートその⑦

コロンビア大学 公衆衛生大学院 修士課程に留学中のSasakawa看護フェロー 松丸莉茄さんから、現地レポートが届きましたのでご紹介します。

コロンビア大学メインキャンパスの最寄り駅にて
大学の最寄り駅にて
メインキャンパスの図書館
メインキャンパスの図書館

松丸さんの現地レポート

私はコロンビア大学 公衆衛生大学院の修士課程にてPublic Healthを学んでいます。
1年目が終了したので振り返りも兼ねて現地の様子を共有したいと思います。

授業の様子

最初のセメスターは7教科の統一されたカリキュラムを受けました。Public Healthの歴史、人権問題、量的・質的研究方法、医療政策、そしてアメリカで話題となっているPublic Healthのトピックを扱うディスカッションクラスなど盛りだくさんの4ヶ月でした。

夏休み期間はOne Mind at WorkというカリフォルニアのNPOにてリモートでインターンをしています。精神科領域に関わる医療職者へのインタビューや文献検討を通して、精神科で働くスタッフのバーンアウトや離職率が高い原因を探り、スタッフのwell-beingを向上させるためのアイディアを考えています。このインターンシップ以外にも、コロンビア大学の看護学部にて職場のメンタルヘルス向上に関する研究に携わる予定です。職場のメンタルヘルスや労働力問題は、労働者の健康状態だけではなく、生産性、ケアの質、経営にも関わる問題なので興味があり、引き続き学びを深めたいと思っています。

私は大学院入学前に看護師、保健師として患者さんや住民の方々を支援してきた経験があり、健康に対する考え方の基盤は看護学や医学にあります。しかし、コロンビアの学びやアメリカ生活を通して人々の健康をより広く捉えることができたように思います。Public Healthは健康を社会学、経済学、文化人類学など看護、医学以外のレンズでも捉えることができる点に魅力を感じています。

コロンビア大学はニューヨークという多様性が豊かな街に位置しているので日々異なる文化やバックグラウンドを持つ人々に出会うことができ、日本から来た私にとっては文化の違いに驚かされる日々です。世界屈指の高級住宅街から少し離れるだけでホームレスが路上で生活しているという格差を目の当たりにして、アメリカの社会構造についても興味を持ちました。海外へ出ることで日本とアメリカの強み、弱みのどちらも垣間見ることができたことは留学における大きな収穫だと感じています。

笹川保健財団のご支援のおかげで安心して勉学に励むことができていることに改めて感謝申し上げます。この機会を社会へ最大限に還元できるように引き続き学業に励みたいと思います。

遅くまで勉強に付き合ってくれた友人たち
街からも刺激をもらっています

2024年度 第2回新規Sasakawa看護フェロー募集中!

ただいま、2024年度 第2回新規フェローを募集中です(締切9/17)。詳しくは以下をご覧ください。