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「日本看護管理学会学術集会」で日本財団在宅看護センターネットワークメンバーが発表

8月23日~24日、名古屋国際会議場で開催された第28回日本看護管理学会学術集会のテーマは「看護のルネサンス ~より自由に、より人間らしく、看護を描き出す~」でした。
この学会は、日本4大看護系学会の一つで、全国の看護管理者をはじめ研究者、教育者などが一堂に会し、看護管理に関する最新の研究成果や実践事例を共有し、看護管理の質向上を目指します。
今回、日本財団在宅看護センターネットワークメンバーが企画したインフォメーション・エクスチェンジ(IE)では、100名以上の参加者の中で、「地域共生社会の実現にむけて訪問看護事業所の役割 -地域で暮らす医療を必要とする家族の子育ての伴奏型支援としての訪問看護- 」と題して、4名のメンバーから事例提供がありました。

事例紹介
1.訪問看護・リハビリテーションセンター ななかまど中央 
  管理者 小六 真千子
  「地域で暮らす医療を必要とする家族における子育ての課題提起」
2.さばえ訪問看護センター 
  管理者 西澤 佳子
  「産科領域における子育に関する訪問看護の課題」
3.しろ訪問かんごステーション 
  管理者 白藤 尚美
  「精神科領域における子育てに関する訪問看護の課題」
4.幹(みき)在宅看護センター 
  管理者 丸山 美智子
  「小児領域における子育て関する訪問看護の課題」

インフォメーション・エクスチェンジ企画者の小六氏の事例紹介
インフォメーション・エクスチェンジ企画者の
小六氏の事例紹介
会場では参加者たちとの意見交換が行われました
会場では参加者たちとの意見交換が行われました

退院直後の母子が安心して子育てできるように、産後ケア事業では訪問看護師が家庭を直接訪問します。訪問看護師は、家庭環境にある様々な問題や必要な支援を迅速に把握することができます。

今回の事例紹介では、精神科医療が必要な家庭、医療ケア児、産後うつの支援など、看護職が継続して関わることで早期に必要な支援や対策に繋げた結果、地域で支え合いながら安心して出産・育児ができたこと、自信をもって子育てできるようになったことが報告されました。

地域共生社会を実現するためには、地域の看護師が顕在化している問題だけでなく、表面化しにくい潜在的な問題にも気づき、支援に繋げることができる訪問看護師の優れたアセスメント能力や看護実践能力を社会に広め、評価されることが重要です。そのため、全国でこのような取り組みを拡げていく必要があると、提言を含めた発表だと感じました。

フロアからは、これらのネットワークのメンバーの取り組みに対して、感嘆の声が多数あがりました。看護師が地域の医療・介護・福祉の分野で能力を発揮すれば、地域社会を護ることができると感じました。これは、笹川保健財団が掲げる「看護師が社会を変える!」を実現した先行事例です。 日本財団在宅看護センターネットワークメンバーは、地域包括ケア実現のため、地域保健のさらなる改善と発展を目指します。

本件に関する会長のブログはこちら

発表者の丸山さん、白藤さん、西澤さん、小六さん
左から、発表者の丸山さん、白藤さん、西澤さん、小六さん