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日本財団在宅看護ネットワークの起業家看護師、専門誌「看護技術」掲載

日本財団在宅看護起業家育成事業4期生で、「日本財団在宅看護センターひまわり」の管理者である片岡今日子さんは、透析看護認定看護師でもあります。そのため「ひまわり」は、保存期腎不全の患者、血液透析・腹膜透析を受ける患者の方々からの訪問依頼が多い訪問看護事業所です。

このたび、臨床ナースをサポートする専門誌「看護技術」10月号「『高齢腎不全患者』の治療選択に寄り添う看護」特集において、地域や社会との連携の重要性について論じた片岡さんの記事が掲載されました。

「意思決定を支援する際に踏まえておきたい地域や社会との連携」と題し、片岡さんは、自らが関わった印象深い患者2名の例を紹介しながら、高齢透析患者を地域で診る際の難しさや、本人としっかり話し合った上で治療を選択すること、そのための連携の必要性を説明しています。

「地域包括ケアシステム」「地域連携」などの言葉は浸透しているものの、本当に連携ができているのか疑問に思うことも多い、と片岡さん。地域で暮らす「生活者」を支えるのは、家族や病院のほか、地域包括センターや訪問診療医、看護師、介護士、ケアマネージャーなどの在宅チームです。彼ら一人ひとりの医療的、社会的、経済的状況が異なる中、それぞれの専門家が本人と繰り返し話し合い、情報を共有しながら、その人に最善の方法を皆で考えることが、真の意味での地域包括ケアにつながるのだと考えています。

先日オンラインで開催した「日本財団在宅看護ネットワーク」の全体会議で、片岡さんからは、対応できる在宅看護事業所が少なく患者家族の負担になりがちな腹膜透析を広めるための研修や情報交換が提案されました。

腎不全と共に生きる人々が自分らしく地域で生活するために。訪問看護師に期待される役割は広がり続けています。